コロナ疲れ コロナ鬱

<コロナ疲れ コロナ鬱>

 

コロナウイルス感染に関する情報は、1月末あたりから今日まで毎日、それも一日中聞かされて大分疲れてきませんか?

このような状態は「コロナ疲れ」あるいは「コロナ鬱」というのだそうです。

そこで今日は、新型コロナウイルス感染の情報にやや疲れた人へ、AbemaTV/『けやきヒルズ』が示している「コロナ疲れ・コロナ鬱」に対する予防のお話です。

「コロナ情報に流され、情報に踊らされてギスギスした感じがもうイヤ」とか、「コロナ疲れが世の中に広がり、楽しみは全部中止、終わりが見えない」など、世の中に悲観的な感情を抱く人が多くなっています。

原因のひとつにメディアの影響、中には脅しに近いと思える情報を伝えるものもあり、「重要な問題とはいえ、やはり情報が過多。」と感ずる人が多いようです。

しかし、このようなコロナ疲れやコロナ鬱に対処するにはどうしたらよいでしょうか?

臨床心理士明星大学准教授の藤井靖先生によると、

(1)情報への向き合い方を変える(テレビやスマホを見る時間を絞る。時間帯で分け、朝・昼・夜にそれぞれ短時間、情報の受信をするのでも十分事足りる可能性が高い。

(2)自粛しつつもできるだけ自分の日常生活を守る。 (3)ストレスへの対処の成功体験を積み重ねる(「本を読む」「音楽を聴く」など、ストレスに自分なりに対処して成功すると、気分が落ち込むことを予防出来る)

皆様、新型コロナウイルスの感染予防はもちろんしなければなりませんが、情報過多による「コロナ疲れ」「コロナ鬱」にも十分ご注意ください。

110歳以上の人には特殊な免疫細胞が多い! 長寿の鍵かも

<110歳以上の人には特殊な免疫細胞が多い! 長寿の鍵かも>

 

ヒトは生物学的には120歳程度は生きられるとされていますが、実際は110歳以上の人はわずか146人しかいらっしゃらないそうです(2015年国勢調査)。

今までもこのような長寿者の特性を調べた研究は多くありますが、今回、理化学研究所と慶応大学の共同研究チームが110歳の方について調べたところ、血液中に特殊な免疫細胞を多く持っていることが分かりました。

研究チームは、110歳以上の7人と50~80歳の5人を対象に、血液中の計約6万個の免疫細胞を分析しました。

その結果、110歳以上の人では、免疫システムの司令塔の役割を持つ「T細胞」のうち、ウイルスに感染した細胞やがん細胞などの異物を破壊する「キラーT細胞」の割合が高いことが分かりました。

特に、免疫の働きを助ける特殊なキラーT細胞の割合は、50~80歳の2~3%しかないのに比べ、110歳以上の人は約25%を占める事が明らかになりました。

ちなみに、この細胞はマウスを使った実験で皮膚がんのメラノーマを破壊することが報告されているそうです。

研究チームによると、「老化すると免疫力が低下して、がんや感染症のリスクが高まりますが、110歳以上の人はこうした病気にかかりにくく、この免疫系が良好に働いているとみられる」と結論しています。

この免疫力を高めるにはどうすればよいかは今後の課題ですが、皆様、先ずはご自身の免疫を見つめなおしてくださいますよう!

高収入になる遺伝子を持っていますか?

<高収入になる遺伝子を持っていますか?>

 

資産家の家庭に生まれたらそうではないかもしれませんが、“元来、収入は遺伝子とは関係なく、その人の努力によって決まる”と信じたいですね。

ところが最近の研究によると、その人の収入は努力よりも遺伝的要因が強く関係していることが分かりました。

有名な科学専門誌であるNature Communicationsに発表された研究によりますと、約29万人のゲノムを探索したところ、高収入に寄与する149個の遺伝子座が発見されたそうです。即ち、高収入を得る人は、高収入になるための遺伝子をあらかじめ持っていたというのです。

(W. David Hill et al,“Genome-wide analysis identifies molecular systems and 149 genetic loci associated with income”, Nature Communications volume 10, Article number:5741(2019))。

また、双生児などを用いたこれまでの研究でも、音楽の才能は約90%、スポーツの才能は約80%が遺伝に支配されるとする報告があります。

頭の良さについては、児童期が約40%遺伝の影響を受けるのに対し、成人期初期には約70%影響を受けるとの事で、年齢が上がるにつれ、遺伝的要因は強く現れやすくなるようです。 これは、大人になるにつれて自分自身の遺伝的な素養に適した環境を選ぶようになり、遺伝的な素質がより表に出やすい状況になるため、と解釈されています。

日本人を対象にしたものでは、日本人の双生児約1000人を対象に、20~60歳の男性について、収入に対する遺伝の影響が年齢でどう変化するかを調べた研究もあります(Yamagata S, Nakamuro M, Inui T. Inequality of opportunity in Japan:A behavioral genetic approach. RIETI Discussion Paper Series, 13-R-097, 2013)。

それによりますと、収入に対する遺伝の影響は20歳で22.7%、その後30歳で38.2%、40歳で56.5%とどんどん上がり、43歳で58.7%とピークとなり、その後50歳で52.3%と下がっていくと報告されています。

即ち、収入が最も多くなる年代においては確実に遺伝的な素因が関係していると云えるのだそうです。

 

自分には高収入になる遺伝子などあるはずがないなどと思わず、“自分の持って生まれた隠れた遺伝的素質がいづれは花が開く”という強い意志を持ちつづけ、仕事に邁進するのが良いようですよ。

 ただ私の場合は、それに気づくのが遅かった。残念!!

若い人でも、歩くのが遅い人は老化しやすい

<若い人でも、歩くのが遅い人は老化しやすい>

 

70歳以上の高年の方で歩行速度が遅い人は、速い人よりも余命が短い傾向があるといわれています。

ところが今回、その傾向は40歳代半ばの中年期からでも見られ、歩行速度が脳や身体の老化度を示すことが分かりました。

これは、米デューク大学のライン・ラスムッセン氏らの研究チームが、JAMA誌のネットワークオープン版に報告したものです(2019年10月11日号)。

 

研究では、1972年4月から1973年3月までの間にニュージーランド南島ダニーデンで生まれ、3歳のときに心理検査や知能検査を受けた1037名のうち、45歳時点で生存している904名を対象にし、歩行速度を計測するとともに、尿検査、視力検査、聴力検査、神経認知検査、血液検査、骨密度検査、肺機能検査、頭部MRI検査などを実施しました。

その結果、歩行速度が遅い人の脳はより老化がすすんでおり、総脳容積が小さく、平均皮質厚が薄く、脳表面積が小さく、脳小血管病と関連する病変「白質病変」の発生率が高かい事が分かりました。

また、8名の審査員に写真から各被験者の顔年齢を評価してもらったところ、歩行速度が遅い人は、実年齢より老けてみえたという事です。

ところで、これらの被験者は、3歳時に相手の言葉を理解する力や運動能力の検査を行い、感情や行動を適切に制御できるかどうかなどの診断を受けている人です。

そこで、これらの幼年期の検査結果と45歳時点の歩行速度について分析したところ、3歳時点で神経認知機能が低かった人は、45歳時点の歩行速度が遅いことがわかりました。

もちろん、健康や認知機能はそれぞれのライフスタイルによっても異なりますが、この研究結果は、幼年期からすでに歩行速度が遅くなる兆候がみられることを示しています。

以上の結果から、老化の加速をあらわす19の身体的・生物学的指標と45歳の歩行速度には関連があり、歩行速度の遅い人は、速い人よりも、肺や歯、免疫系の老化がすすみがちであると結論されています。

また、幼年期の3歳に受けた神経認知検査において、すでに「将来、歩行速度が遅い人になるかどうか」が予測できると述べられています。

即ち、幼年期から始まり、中年期を通し、高年期までの数十年間にわたって、歩行速度が健康度を示すサインとなるとの事ですので、皆様、スピード感をもって歩くことにしましょう。

電車で新型コロナウイルス感染を防ぐにはどこに乗る?

<電車で新型コロナウイルス感染を防ぐにはどこに乗る?>

 

1月29日に、「飛行機内で、ウイルス感染を防ぐにはどこの座席がよい?」と題したお知らせをしましたが、今日は電車に乗るにはどこがよいかについてです。

これは、インフルエンザウイルスの拡散を研究している京都工芸繊維大学准教授・山川勝史さんのお話を基にしたものです。

ウイルスの拡散は空調によって影響されます。

即ち、空気中にウイルスがあった場合、天井の“空調の風”によって運ばれ、拡散します。電車に乗った場合では、「ドア付近」と「座席付近」では感染リスクが大きく変わり、ドア付近の方が危険だそうです。

またウイルスは通常、空調の風に乗って下へ下へと流れますが、人が密集するドア付近では隙間がないため、乗客の頭の近くにウイルスが留まり、その結果ウイルスが鼻や目などに触れて、多くの人が感染するリスクが高まるのだそうです。

それでは、座席付近はどうなのでしょうか。

ウイルスは空調の影響で頭上のエリアを漂いますが、やがて座ってる人と立っている人の間のスペースに落下することになります。

また座席付近は、ドア付近に比べると人数が少ないためにウイルスが乗客に触れにくく、感染リスクは低いと考えられるそうです。

特に、座席に座る人の周りはウイルスが減少していて、電車内で最も感染リスクが低いとの事です。

因みに、ビルのエレベーターについても、ドア付近が感染リスクは高いと考えられますので、空調などが当たらない奥の方に陣取った方がよさそうです。

バレンタインチョコを食べ過ぎて鼻血が出た?

<バレンタインチョコを食べ過ぎて鼻血が出た?>

 

今年のバレンタインズデーで、チョコレートをもらいすぎました? そういう人への話題です。

昔から「チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る」とよく言われますが、実際のところはどうなのか、調べてみました。

そもそも鼻血の多くは、鼻の粘膜や血管が傷付くことで起こります。特に粘膜が薄く血管が集まっている『キーゼルバッハ部位』(左右の鼻の穴を仕切る壁の入り口部分)と呼ばれる場所からの出血が多いようです。鼻をかんだりぶつけたりといった物理的な刺激のほか、高血圧や血液疾患、鼻の奥の腫瘍、血液がサラサラになる薬を飲んでいる人にも起こります。

さて、「チョコレートを食べ過ぎると、血糖値が急激に上昇して血圧が上がり、毛細血管が多い鼻の中の血管が切れて鼻血が出る」という説がありますが、健康な人がチョコレートを食べ過ぎても血圧が上がる可能性は低く、高血糖が直接的に鼻血を誘発するとは考えにくいようです。 ただし、高血圧の人は、血圧が高いときに鼻血を出すことはありますし、動脈硬化が進んで血管が弱くなっている人は、鼻血が起こりやすくなる可能性はあります。

「興奮作用があるカフェインを含むチョコレートを食べ過ぎると、血の巡りがよくなって多くの血が流れ、毛細血管の多い鼻の中の血管が切れて鼻血が出る」という説もありますが、いくらカフェインに興奮作用があっても、全身の血液の流れをよくするほどの効果は期待できません。もしそうだとしたら、同様にカフェインが含まれるコーヒーや緑茶、紅茶などでも鼻血が出ることになってしまいますよね。

という事で、どうも医学的には「チョコレートと鼻血」はあまり関係なさそうです。チョコレートをもらわなかった人のやっかみだったのかも?

とはいえ、何事も『ほどほど』が大切です。チョコレートをたくさんもらった男性の皆さん、食べ過ぎにはくれぐれもご注意を。

それと、3月14日にはホワイトデーがありますので、お返しも大変ですよ!!

ラーメン屋が多い地域ほど、脳卒中での死亡率が高い!

<ラーメン屋が多い地域ほど、脳卒中での死亡率が高い!>

 

このところ新型コロナウイルス感染の話ばかりですので、目先をかえて、「ラーメン屋が多い地域ほど、脳卒中での死亡率が高い」という話題です。

 

これは自治医科大学(栃木県)の研究チームが発表したものです。

研究では、店舗数は検索サイト「iタウンページ」の登録件数から、また、脳卒中による死亡率は、厚生労働省の統計を使って、男女別に調べました。

その結果、男性10万人あたり店舗数が139店と最多の山形県は、脳卒中死亡率が全国10位(女性は5位)でした。

また、95店で2番目の栃木県は死亡率4位(女性は2位)となっていました。

男女とも人口あたりのラーメン店舗数が上位10位内だった県のうち、青森、秋田、山形、新潟、栃木、鹿児島の6県は脳卒中死亡率も男女とも10位以内だったそうです。

以上の結果から、人口あたりのラーメン店の数が多い都道府県ほど、脳卒中による死亡率が高いと結論されています。

 

まだまだ寒さの残るこの時期、ラーメン屋さんにはつい足が向いてしまいますが、塩辛いスープのものは高血圧を招きやすいので、ほどほどになさってくださいませ。