110歳以上の人には特殊な免疫細胞が多い! 長寿の鍵かも

<110歳以上の人には特殊な免疫細胞が多い! 長寿の鍵かも>

 

ヒトは生物学的には120歳程度は生きられるとされていますが、実際は110歳以上の人はわずか146人しかいらっしゃらないそうです(2015年国勢調査)。

今までもこのような長寿者の特性を調べた研究は多くありますが、今回、理化学研究所と慶応大学の共同研究チームが110歳の方について調べたところ、血液中に特殊な免疫細胞を多く持っていることが分かりました。

研究チームは、110歳以上の7人と50~80歳の5人を対象に、血液中の計約6万個の免疫細胞を分析しました。

その結果、110歳以上の人では、免疫システムの司令塔の役割を持つ「T細胞」のうち、ウイルスに感染した細胞やがん細胞などの異物を破壊する「キラーT細胞」の割合が高いことが分かりました。

特に、免疫の働きを助ける特殊なキラーT細胞の割合は、50~80歳の2~3%しかないのに比べ、110歳以上の人は約25%を占める事が明らかになりました。

ちなみに、この細胞はマウスを使った実験で皮膚がんのメラノーマを破壊することが報告されているそうです。

研究チームによると、「老化すると免疫力が低下して、がんや感染症のリスクが高まりますが、110歳以上の人はこうした病気にかかりにくく、この免疫系が良好に働いているとみられる」と結論しています。

この免疫力を高めるにはどうすればよいかは今後の課題ですが、皆様、先ずはご自身の免疫を見つめなおしてくださいますよう!