遺伝的に、日本人は新型コロナに罹りやすい!?
<遺伝的に、日本人は新型コロナに罹りやすい!?>
今日現在(3月11日)、新型コロナウイルスに感染した日本人は568名、亡くなった方は12名いらっしゃいます。
その数は、中国やイタリア、韓国に比べて少ないのですが、“特に日本人は新型コロナウイルスに弱い”とする論文があるそうです。
この論文はヒトの肺にある肺胞細胞の遺伝子を調べたもので、中国科学財団(National Science Foundation of China)などの支援を受けたウェイ・ツオ氏ら6人の研究者が科学雑誌に投稿中のものだそうです。
人間の肺にはタイプⅠとタイプⅡの2種類の肺胞細胞があり、タイプⅡを「Ⅱ型肺胞細胞」(AT2)と呼ばれています。
このAT2が発現させるのが「ACE2」というタンパク質のレセプター(受容体)で、新型コロナはこのACE2に付着して体内に入りこむとされています。
即ち、ACE2遺伝子の比率が高いほど、新型コロナウイルスが入りやすいことになります
研究ではこのACE2の遺伝子について、アフリカ系米国人5人と白人2人、それにアジア人1人を調べました。
その結果、アジア人の体にACE2が特に多いことが分かったそうです。
即ち、アジア人が一番コロナウイルスを体内に取り込みやすいということになります。
またこの研究とは別に “In Deep”というサイトが、日本人と中国人はこれらの遺伝子が平均で92%と最も数値が高いとするデータを補足して、「感染リスクが最も高い」としているそうです。
ただし、この遺伝子の比率が最も低いのは51%のイタリア・トスカーナ州のイタリア人だったとされています。
しかしイタリアでの感染者は、今のところイタリア北部の地域に多いのですが、中部トスカーナ州など全国に広まりつつあります。
従って、これらの論文の結論が正しいかどうかははっきりとは言えず、もう少し様子を見る必要がありそうです。
日本人の感染リスクが高いのかどうか、心配は続きます!