飼い主が肥満だとペット犬も肥満になる?

<飼い主が肥満だとペット犬も肥満になる?>

 

太っている人は、飼っている犬も太っている傾向が強いのだそうです。

これは、デンマークコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)のシャーロット・ビョルンバドCharlotte Bjornvad)氏らが、学術誌プリベンティブ・ベテリナリー・メディスン(Preventive Veterinary Medicine)誌に報告したものです。

研究では、ペット犬268匹について、ペット犬自身の肥満度とその飼い主の肥満度について調べました。

その結果、調べたペット犬のうち、20パーセントが過体重だったそうです。

 

ちなみに2016年の別の研究では、先進国の犬は34~59パーセントが過体重または肥満であることが明らかになっているそうですので、それに比べて肥満度は少なかったようです。

ところが、飼い主が太り気味または肥満の場合では、そのペット犬の肥満の割合も35パーセントに跳ね上がり、飼い主が痩せているまたは標準体重である割合14パーセントの倍以上であることが分かりました。

以上の結果から、肥満ではない飼い主の場合は、ペット犬に訓練目的で褒美の食べ物を与えるのに対し、過体重の飼い主では自分が楽しい時に褒美を与える傾向があり、「例えば、ソファでくつろいでいる時にサンドイッチやクッキーの最後の一口を犬と分け合ったりする」ことが考えられるのだそうです。

即ち、訓練目的以外で褒美として餌を与えがちなことが原因で、このためペット犬は肥満になりやすくなり、平均余命と身体能力を低下させ、糖尿病心臓病を引き起こす可能性があると警告されています。

また、去勢によって過体重や肥満のリスクが3倍高くなることも明らかになっており、「去勢は雄犬の食欲調整能力を低下させるようだ。それと同時に運動意欲を低下させる可能性もある。その結果、過体重のリスクが高まる」としています。

過体重の犬は、食事制限をしている犬に比べて寿命が平均で1.3年短い事が分かっていますので、ペット犬をお持ちの方はご注意ください。