コーヒー:痛風予防に効果。

●コーヒー:痛風予防に効果。


 痛風は血液中の尿酸がたまる代謝障害の一つです。
 突然足の親指の関節などに激痛が走る、それはそれは痛いもので、風に当た
るだけで痛むことから、この名がついたといわれています。
 高エネルギー食の摂り過ぎ、アルコールの飲みすぎ、肥満などが原因で、30

  • 40歳台の男性によく見られます。

 さて、コーヒーを多く飲む男性は、痛風のリスクが低いという結果が報告さ
れています。

 これは、バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学のHyon K. Choi
博士らが、リウマチ学会誌(Choi, H.K. Arthritis & Rheumatism, June 2007;
vol 56: pp 2048-2054)に報告したものです。

 研究は、Health Professionals Follow-Up Studyに登録された男性医療従事
者約46,000例のデータに基づき、12年間の研究期間中に痛風を発症した757例と、
発症しなかった人の食生活について詳しく調べたものです。

 その結果、1日4―5杯飲む人では痛風になるリスクが40%低下していることが
わかりました。また1日に6杯以上飲む人では、実に約60%も低下していました。
 なお、私のように、1日1-3杯程度のコーヒーを飲む人では、そのリスク低下
は8%程度だそうです。

 コーヒーと聞くとすぐにカフェインの効果を思い起こさせるのですが、カフ
ェインを含む紅茶を飲んでもの痛風のリスクは低下しないこと、カフェインレ
スコーヒーでもある程度効果があったことから、カフェインは直接関係なさそ
うです。
 しかし、1日4杯以上のカフェインレスコーヒーを飲む人では、痛風リスクの
低下は27%にすぎなかったことから、カフェインが入っているほうがその効果が
強いようです。

 いまのところ何故コーヒーが痛風リスクを低下するのかはわかりませんが、
コーヒーに含まれる抗酸化物質のフェノールクロロゲン酸が影響しているらし
いということです。

 ちなみにこの研究は男性について調べたもので、コーヒーを飲む女性につい
ての痛風リスクを下げるかは不明です。
 しかし、このところコーヒーや緑茶など、私たちがよく口にする飲料の効果
がさまざま報告されるようになって来ています。
 コーヒーもお茶も大好きなので、うれしい限りです。

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 今年も今日が最後の日となってしまいました。
 皆様1年間ありがとうございました。
 来年もよろしくお願い致します。

 2007年12月31日                      
 ハセ 拝

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