米マクドナルドが保存料の使用を中止:ハンバーガーも健康志向へ

<米マクドナルドが保存料の使用を中止:ハンバーガーも健康志向へ>

 台風一過、空は晴れ渡っていますが、皆様、台風24号は無事に過ごされましたでしょうか? 本当に今年は台風や豪雨、地震などの天災に苦しむ年ですね。
 さて先日、「超加工食品」(ウルトラ加工食品)を多く食べる人は、がんのリスクが高いことがフランスの研究で明らかになりましたが(注)、今回、米ファストフード大手マクドナルドは米国内で販売するハンバーガーに人工の保存料や香料、着色料を使用しない方針を発表したというニュースです(2018年9月27日)。

 消費者の健康志向の高まりに対応するためですが、対象となるのは、ハンバーガーやチーズバーガー、ビッグマックなどで、チーズやソース、バンズへの保存料の使用を取りやめるそうです。
なお、漬け込む時間が必要なピクルスには今後も保存料を使いますが、申し出があればピクルス抜きで提供するという事です。 

(注)フランス国立保健医学研究所(INSERM)のThibault Fiolet氏らは、フランス在住の約10万5000人(年齢の中央値は42.8歳、約2割が男性)について、超加工食品の摂取量と、その後5年間のがん(あらゆるがん、乳がん前立腺がん、大腸がん)の発症状況を調べました(2018年2月14日付の英国BMJ誌電子版に掲載)。その結果、超加工食品の摂取量が多いほどがんのリスクが上昇すると考えられました。およそ5年間に、2228人ががんと診断され、うち739人が乳がん(閉経前の乳がんが264人、閉経後は475人)で、281人が前立腺がん、153人が大腸がんでした。また、超加工食品の摂取は、がん全体のリスク上昇にも関係していました。なお、超加工食品(ultra-processed foods)とは、「砂糖や塩、油脂を多く含み、保存料などが添加されており、きっちり包装されて日持ちも良い食品」を呼んでいます。