水素水は本当に効果がある?

<水素水は本当に効果がある?>

 女優の藤原紀香さんと歌舞伎の片岡愛之助さんの結婚披露宴が、9月帝国ホテルで行われたそうですね。
 なんでも披露宴には600人 が出席し5億円の費用がかかったとかですが、その時の披露宴で配った引き出物の一つが水素生成器だったそうです。
ちなみにこの生成器はフラックス社(横浜市)の「マルーン」という機器で、桐の箱入りの特注品のため10万円は下らないとの事です。
 そこで今日は、ニセ科学にだまされないためにご用心を、というお話です。

 最近、目につくようになった水素水のビジネスには大手飲料メーカーも参入しています。例えば、ガン治療に役立つ、ダイエットにいいとか、効果がありそうな言葉を掲げる商品もあるようです。
 ところが、そのような効果が本当にあるのでしょうか?

 多くの科学者が、水素水ビジネスに疑問の声をあげています。
 実際、水道水に含まれる活性酸素の量を抑制するとして販売されている水素水生成器2商品について、国民生活センターが事業者に対して、どんな効果があるのかを明確に記載するよう指導したそうです。
 確かに体内で活性酸素が過剰発生すると、動脈硬化心筋梗塞、がんなどが起こりやすくなるとする論文もあります。
 また、水を電気分解して水素を発生させ、活性酸素の一種「ヒドロキシラジカル」をある程度減らす機能があることも確認されているそうです。
 しかし同センターによると、生成器による活性酸素の抑制機能は必ずしも体内の活性酸素の量を減らすといった健康面への効果を示すものではないとしています。
 また、商品の取扱説明書にも「人体に対する効果を示すものではない」と記されているようなので、その効果はやはり疑問です。
 ノーベル賞を多くとる日本人が、エセ科学に騙されないようにしたいものですね。