母乳で育った子供は、おねしょが少ない

<母乳で育った子供は、おねしょが少ない>


 おねしょのしない子はいませんが、10歳を過ぎてからも頻繁におねしょをする子もいれば、幼稚園からは全くしないという子供もいます。

 ちなみに全米小児科学会によると、3歳児の40%がおねしょをするそうで、その理由としては、膀胱の発育が未発達のため、夜間尿をためきれないため、或いは、尿意を感じても起きられないのが直接の理由とされています。

 そして、おねしょが続くのは、やれ、乳児の時の愛情が不足だの、逆にかわいがりすぎるのが良くない、などという人もいるようです。

 さて、3ヶ月以上続けて母乳で育った子供はおねしょが少なくなる、という研究結果が報告されましたので、お知らせします。

 この研究は、米国Robert Wood Johnson医学校のJoseph G. Barone博士が米国小児科学会誌Pediatricsに報告したものです。

 研究では、5歳から13歳までの、おねしょをよくする子供55人と、そうではない117名を対象としました。
 そしてこれらの子供の両親に、授乳の有無とその期間、おねしょに関する家族歴などを質問したそうです。

 その結果、おねしょの多い子供の場合は、45.5%が授乳により育った子供であったのに対し、おねしょの少ない子供では81.2%が母乳で育った子供であることがわかりました。
 また、おねしょの少ない子供では授乳の期間が長く、平均3ヶ月以上だったそうです。

 以上の結果から、3ヶ月以上子供を母乳で育てると、子供の生育が促進され、その一つにおねしょが少なくなるとしています。

 また、家族歴が重要で、両親が子供の時におねしょが多いと、その子供の77%がおねしょになりやすいということです。
 そして、片親がおねしょが多いとその確率は43%になり、一方両親ともおねしょ歴がない場合では、15%しかなかったそうです。

 以上の結果は医学的には興味深いものなのですが、初歩的な研究結果で、まだまだ確定的なものではなく、母乳で育てていないからといって母親が心配する必要はないとのことですので、ご安心を。