おばあちゃんの喫煙が、孫に喘息をおこしやすくさせる

 <おばあちゃんの喫煙が、孫に喘息をおこしやすくさせる>


 タバコを吸うと癌になりやすくなることよく知られていますが、間接喫煙の影響についてはあまり報告がありませんでした。

 そこで、子供が妊娠中におばあちゃんがたばこを吸っている場合には、生まれた孫が小児喘息になる確率が2倍にまで高くなるという報告がありましたのでお知らせ致します。


 これは南カルフォルニア大学Jonathan Field博士らが報告したもので、胸部医学誌(Chest)に報告されているものです。

 米国での小児喘息の割合が、この20年間に2倍にまで上昇しており、特に就学前の子供の間では非常に大きな問題となっています。
 その原因として、間接喫煙が引き金であると考えられており、最近の結果では、妊娠中に母親がたばこを吸う場合は、生まれた子供が喘息になりやすいことが報告されていました。

 この研究は、南カルフォルニア在住の908名の子供の両親及び祖父母などについて調べたもので、そのうち338名の子供が生後1年以内に喘息症状が見られたそうです。

 その結果、母親が妊娠中にたばこを吸う場合には、生まれた子供が喘息にかかる危険率は1.5倍だったそうです。

 つぎに祖父母の喫煙との関係を調べたところ、妊娠中に祖母が喫煙している場合には、2.1倍喘息になる危険率が高いことが分かりました。

 また、祖母が喫煙しているが母親がたばこを吸わない場合には、子供の喘息になる危険率は1.8倍、母親も祖母もたばこを吸う場合は2.6倍だったそうです。


 別の研究でも、妊娠中に喫煙すると胎児細胞の染色体異常を引き起こし、子供が白血病になる危険性が高まる事が報告されています。

 喫煙は本人だけでなく、周りの人の健康に多大な影響を与えます。かわいいお孫さんのためですので、気をつけてあげてくださいね。