カレー粉成分入りのマイクロカプセルが、抗酸化効果を高める

<カレー粉成分入りのマイクロカプセルが、抗酸化効果を高める>


カレー粉に含まれるウコンの成分クルクミンには、強力な抗酸化作用があることが知られています。
特にお酒を飲んだ後の二日酔い予防によいといわれています。

しかし、残念なことに、胃液より容易に分解されるため、血液内にはほとんど到達しないのが実情です。

そこでその弱点をカバーするための研究がいろいろと行われているのですが、今回、マイクロカプセルに封入することで、胃腸による分解を抑え、体内吸収が高まることが分かりました。

この報告は、農芸化学誌Journal of Agricultural and Food Chemistry(2009、Nov. Issue)に報告されたものです。

リポソームと呼ばれる微小カプセルに、インシュリンなどの不安定な薬剤を封入した場合、安定化が高まり、体内への吸収率も上がることが知られています。
そこでこの研究では、クルクミンを封入したリポソームを作成し、ラットに投与する実験を行いました。

その結果、吸収率が4倍に高まり、血液中の抗酸化レベルが大幅に増加することが分かりました。

この結果は、クルクミンを人に投与した場合の吸収率が低下するという問題を回避できることが期待され、今後は大腸がん、乾癬、アルツハイマー痴呆などの臨床試験に使用される事になったそうです。


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