ポジティブ思考の人は、乳がんになりにくい。

<ポジティブ思考の人は、乳がんになりにくい。>


ポジティブ思考というのは、人生に対して、積極的な考え方、生き方をしようとするものです。
 楽観的思想と訳する人もいるようですが、ちょっと違うような気もします。
 そのよしあしについては、"現実を見つめない偏った考え方"など、いろいろと議論もあるところです。

 ところが今回、ポジティブ思考を行う女性は、乳癌になるリスクが低いとの報告がありましたので、お知らせします。

 これは、イスラエルBen-Gurion大学のRonit Peled博士らが、医学誌BioMed Central journal(2008, August issue)に報告したものです。

 研究では、255名の乳癌患者について、気持ちの持ち方や生活スタイルについて、聞き取り調査し、367名の健常女性と比較しました。

 すると、日頃ポジティブな思考をしている女性では、乳癌の発生率が1/4に低下していることがわかりました。

 逆に、両親や夫との死別等のトラウマとなる事を1度以上経験した人は、乳癌のリスクが60%以上高くなっていたそうです。

 即ち、人生において悲しみなどのネガティブな経験を沢山した女性は、乳癌のリスクが高くなっているのに対し、ポジティブ思考の人では乳がん発症リスクが抑えられている、と結論されています。

 ただし、乳がんの発生には、遺伝的背景や物理的な環境要因が大きく影響していますので、悲観的な考え方だけが、乳癌のリスク因子とは考えにくいと思います。

 しかし、笑いや積極的な考えを行うと、ストレスを軽減し、健康管理に有益であることが、最近科学的にも証明されつつあります。
 実際、積極的な感慨方をルスと、各種ホルモンなどの内分泌系へ好影響を与えることも明らかになってきました。

 「病は気から」と言われるように、気持ちの持ち方、そしてポジティブ思想が、健康維持に大切と思います。

 皆様も、現実は直視しながら、ポジティブな考え方を保たれますよう。


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