コーヒーは、流産のリスクを高める

<コーヒーは、流産のリスクを高める>


 妊婦の女性は、カフェインを避けた方がよいとの警告です。
 FSA(米国食品基準局)は、妊婦の人はカフェイン量を300mg、コーヒーとしては1日4杯以下にするようにとの、カフェイン1日摂取量を推奨しています。

 しかし、カフェインを1日200mg以上摂ると、全く飲まない人に比べて流産の確率が2倍になるとの論文が、米国産婦人科学会誌に報告されました。

 英国では、毎年、妊婦の1/5の25万人の女性が流産を経験しているそうです。
 また、以前からコーヒーに含まれるカフェインと流産のリスクについて、関係があるのではないかといわれていました。

 そこで、カイザー研究所のDe-Kun Li博士らは、妊娠経験のある1063名の女性について、カフェイン摂取等の食生活について調べました。
 なお、この内、妊娠20週目までの期間中に流産が、172件発生していたそうです。

 カフェイン摂取量との関係を調べたところ、全くカフェインを摂らない人の流産の頻度は12%だったのですが、1日200mg以内のカフェインを摂取する人では15%、200mg以上摂る人では25%に上昇していることがわかりました。

 特に妊娠の最初の12週は、胎児の発育に非常に重要な時期で、流産が起こりやすい時期ですので、妊娠初期の12週間にはカフェインを摂らない方がよい、とアドバイスされています。

 コーヒーに含まれるカフェインは、副腎髄質を刺激してカテコールアミンというホルモンの放出を増やします。
 大量のカテコールアミンは子宮から胎盤へ血液を送る血管を収縮させますので、必要な量の酸素が胎児に届かなくなってしまいます。
 また、カフェインが直接胎児や乳幼児に作用すると、頻脈や不整脈が起こります。

 このようなカフェインのリクスはコーヒだけでなく、ココアや緑茶などのカフェインを含む飲料全てに当てはまりますので、ご注意を。


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