歯周病になると、心臓病にもかかりやすくなる!

歯周病になると、心臓病にもかかりやすくなる!>


先日久しぶりに歯医者さんに行ってきました。
特に歯の悪いところはなかったのですが、前回チェックを受けたのが3年ほど前だったので、健康診断を兼ねてみてもらいました。
その歯医者さんのところのポスターにもあったのですが、歯周病は単に歯が抜け落ちるだけでなく、心臓病にもかかりやすくなるという話題です。

これは、米国歯周病学会が発行している歯周病学誌Journal of Periodontology(2007.Dec.号)に報告されていたものです。

今までも歯肉炎と心疾患の関係を示唆する報告は多くありますが、その詳細についてはわかっていませんでした。

そこで、Howard大学の研究者が、既に報告されている歯周病患者さんの心疾患になる頻度などを調べた11の論文を再評価しました。
歯周病菌のレベルや様々な生化学的な指標を解析しなおしたところ、慢性的な歯周病患者さんでは、心疾患になるリスクが高くなることが明らかになったとのことです。
実際、歯周病菌の感染を示すバイオマーカー値が高い患者さんでは、冠状動脈性心臓病やプラークを形成するアテローム性の冠動脈症状が明らかに多いことが確認されました。

勿論、歯周病と心臓疾患の関係については今後さらに調べる必要がありますが、今回の結果は、心疾患の健康に関係して歯周病菌感染の重要性が示しており、歯や歯肉のケアが単に歯の健康に必要なだけでなく、心臓のケアにもなると強調されています。

このところ、循環器系疾患による死亡者数は、癌よりも多くなっています。
心臓病などの予防には、動物食を少なくしたり、運動や禁煙が重要であることはよく知られていますが、口内ケアについてはあまり問題視されていませんでした。
今回の研究で明らかになったように、歯を磨いたり、歯間をデンタルフロスできれいにすることが、単に歯のケアだけでなく、心疾患の予防になりますので、是非歯磨きを心がけてくださいませ。


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