太り過ぎの子供は、成人後に肥満・心疾患・死亡リスクが高くなる。

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<太り過ぎの子供は、成人後に肥満・心疾患・死亡リスクが高くなる。>


 子供の時期に太り気味の人は、将来成人になっても肥満になりやすく、特に
若いうちに心疾患で死亡するリスクが高いことが、最近の医学誌に2つ続けて報
告されています。
 これらの報告はいずれも、医学専門誌New England Journal of Medicine
(Dec. 2007, 6日号)に報告されたものです。

1)コペンハーゲンでの調査例:
 1930〜1976年に小児だったデンマーク人約27万7,000人(コペンハーゲン在住
児童)を対象としたものです。
 その結果、7〜13歳の時点でBMIが高かった男児、および10〜13歳で高かった
女児では、成年期に心疾患が生じるリスクが高いことが明らかになりました。
 例えば、13歳の少年の体重が平均よりも11.2kg重い場合には、60歳前に冠動
脈疾患になるリスクが33%高かったそうです。

2)コンピューターモデルを用いた、推計例:
 2000年の時点で過体重の青少年の数を基に、成年期で過体重となる数を推定
したものです(米カリフォルニア大学サンフランシスコ校Kirsten Bibbins-
Domingo氏らの報告)。
 それによりますと、今のティーンエイジャーが35歳になる2020年には、男性
の37%、女性の44%が肥満になると予測されたそうです。
 このため、2035年までに、この年齢集団内で心疾患による死亡は5,000人増、
心臓発作、心不全などの患者は4万5,000人増と考えられ、肥満による冠動脈性
心疾患の死亡者数は19%増大する可能性があるそうです。

 以上を考え合わせると、現在の子供たちが働きざかりとなる時点では、心臓
疾患の入院患者、長期的薬物療法が必要な患者、或いは死亡数の増加が予想さ
れます。

 日本では少子化のために、将来働き手が少なくなる上に、その大事な働き手
が不健康となっているようでは、ますます日本の将来が暗くなります。
 是非とも国を挙げて、肥満対策を講じていただきたいと思います。


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