100歳まで生きるのは、そんなに難しいことではない。

●100歳まで生きるのは、そんなに難しいことではない。


 2007年の厚生労働省のまとめによると、国内の100歳以上の高齢者は3万人以
上ということです。
 このうち、女性は27,682人(前年比3,437人増)で85.7%を占め、男性は4,613人
(前年比463人増)だったそうで、年々長生きできる人が増えています。

 でも、そのような人は健康的な生活をしている特殊な人についてであって、
いざ自分のことになると、"今までの生活ぶりだと、とても100歳までは生きら
れないなあ"、とあきらめてしまいますが・・・。


 ところが最近の研究によると、"100歳まで生きるのは考えているよりも簡単で、
例え、心疾患や糖尿病を人生後半で患っても、100歳まで生き続けることが出来
る"ことがわかりました。

 これはロチェスター大学のWilliam Hall博士が、Archives of Internal Medicine
(2008, Feb. 11)に、ボストン大学の研究を紹介したものです。

 100歳以上の男性約500名と女性200名の聞き取り調査をしたところ、これら100
寿者のうち約2/3は、今まで重大な老化に伴う疾病には罹ったことがない人々だ
ったそうです。
 ところが、残りの1/3の人達は、85歳までに、高血圧、心臓病或いは糖尿病な
どの高齢者疾患を経験した人であることがわかりました。
 即ち、成人病を経験した人でも、その後生活を立て直すことが出来れば、病気
に無関係な人と同様に長生きできるという訳です。


 また、ハーバード大学が行った別の70歳代の男性を対象とした大規模研究でも、
喫煙、肥満、運動不足、糖尿病、高血圧を改善することできれば、54%の確率で
90歳まで生き続けることが出来ることが明らかにされています。

 ちなみに、これらの悪習慣を改善できなかった人の4%しか、90歳まで生存出来
なかったそうですので、このような生活習慣病を防ぐ努力は重要のようです。

 即ち単なる幸運や遺伝的な素因ではなく、ライフスタイルが大きく影響してい
ると結論されています。
 そして、生活スタイルの改善を行うには遅すぎると云うことはなく、例え70歳
でようやく禁煙や体重コントロール、運動などを始めても、長寿を全うできる可
能性が高まるということです。


 自分はこれまで不健康を続けてきたので、この年になって生活習慣を改めても
駄目だなどとあきらめないでください。
 健康で長生きするには、今からでも決して遅くないようですので・・・。


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