スターバックス:トランス脂肪酸の使用を中止!

● スターバックストランス脂肪酸の使用を中止!


 ありがたいことに、外食産業も消費者の健康を気にするようになってきまし
た。
 槍玉の常連であるマクドナルドも、最近はコーラのサイズを小さくしたり、
ハンバーガーの赤身肉の品質にも注意を払いつつあります。

 今回は、コーヒーチェーンの大手スターバックスが、同店で使用するパンな
どの食品を、トランス脂肪酸を含まないものに切り替えると発表しました
(2007年1月2日、ロイター)。

 スターバックスの本店のあるシアトル店や、ロサンゼルス、ニューヨークな
ど大都市の店舗を中心に、マフィンやサンドウィッチなどすべての商品で、ト
ランス脂肪酸を含まないものに切り替えるとのことです。
 先ずは、米国内の約半数の店舗でその運動を展開するとの事で、年内には全
店でトランス脂肪酸の使用を中止する方針だそうです。

 このトランス脂肪酸は、マーガリン、植物油に多く含まれており、クッキー
など油であげたスナック菓子やマーガリンやショートニングを使用した食品に
含まれています。

 トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸に水素を加えて飽和脂肪酸に変化させて作
ります。 
 天然の脂肪酸はシス型という立体構造をしていますが、この水素添加したも
のは、トランス型という天然にない構造になります。

 このトランス型の脂肪酸は体内で代謝されにくく、悪玉コレステロールを増
加させて、心臓病のリスクが高まるといわれています。
 また、ぜんそくアレルギー性鼻炎アトピー性皮膚炎を引き起こす可能性
も指摘されています。
 さらに、最近の研究によると、トランス脂肪酸をたくさんとるお年寄りはボ
ケやすいことが、シカゴ近郊に住む65歳以上の住民8500人を、長期間追跡した
「CHAP」(Chicago Health and Aging Projects)研究の結果、明らかになっ
ています(米国神経学会学術誌、Neurology誌2004年5月11日号)。

 スターバックスだけでなく、米国の外食産業では、トランス脂肪酸の使用を
中止する動きが相次いでいますが、この運動が日本においても広まる事が期待
されます。


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