がん患者さんの生の声: 厚労省のアンケート調査結果

● がん患者さんの生の声: 厚労省のアンケート調査結果


 がん患者さんの悩みや金銭的負担等に関する実態調査報告書「がんと向き合
った7,885人の声」が、「がんの社会学」に関する合同研究班によりまとめら
れています。
 これは、がん患者さんが体験した悩みの実態と、それを和らげるために役立
ったことを調べた厚生労働省研究班の調査結果の概要版で、がんに立ち向かう
患者さんの心の準備に役立つとともに、医療従事者が、患者さんの悩みをより
深く把握することに大変有用です。

 これには、「がん患者として悩んだこと」、「悩みを和らげるために必要な
こと」がまとめられており、不安などの心の問題を挙げる割合がもっとも多く、
再発、転移におびえて生きていかなければいけないという葛藤が示されていま
す。
 また、「悩みを和らげるために必要なこと」として、自身の努力による解決、
相談・心のケア、医療者との良好な関係、家族の協力・理解・支え、同病者との
交流・患者会という順になっていますが、その一方で医学の進歩や宗教への期
待はあまり大きくないようです。

 「医師のこの一言で救われた」といった意見がある一方で、「医師に相談し
たいが、忙しそうで自分からは言い出せない」「医師から温かい一言をかけて
ほしい」などの現状への不満から関係性の改善を要望する意見もあるようです。

 がん患者さんのお気持ちが痛いほど伝わる内容ですので、患者さん、そして
医療関係者の方は是非ご覧になってください。

 詳しくは、静岡がんセンターホームページ http://www.scchr.jp/ 
(→ 項目「がん情報を得る」→ 「患者さんの悩みと解決法」の選択)をご覧
下さい。


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