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● 喫煙は、生活習慣病よりも、死に直結!!

 先月5月31日から6月6日までは、世界禁煙週間で、各国の学会などで喫煙の
問題が取り上げられました。
 そこで今日は、国内で発表された喫煙の恐ろしさを示す発表を2題、お送り
いたします。

1) タバコは死因に直結する。
 喫煙は、高血圧、高血糖、高コレステロールよりも死に直結し、例え受動喫
煙であってもアスベストディーゼル排ガスを上回るそうです。
 これは北海道・深川市立病院の松崎道幸医師が、日本呼吸器学会において、
国内外の各種調査を分析した結果を報告したもので、「禁煙こそが最も重要な
病気予防策だ」と強調されています。
 研究では茨城県などが実施した調査に着目し、40歳から79歳までの健診
受診者約9万8000人を、93年から03年まで追跡し、検査値や生活習慣
と死因を調べました。
 その結果、喫煙者の死亡率は、吸わない人に比べて男性で1.6倍、女性で
1.9倍だったそうで、高血圧や高血糖患者の死亡率(それぞれ1.3倍から
1.5倍)や肥満や高コレステロールの人の死亡率に比べて、非常に高い事が
明らかになりました。
 特に64歳以下の男性では、喫煙者の死亡率は吸わない人の2.1倍に達し
ていたそうです。
 松崎医師によると、男性全体の死亡の24%は禁煙していれば防げることが
でき、たばこが男性の早死にの最大の原因である、と指摘しています。
 また、受動喫煙を受ける人の年間死亡率は、1.15から1.34倍に高ま
るとの調査結果が、ニュージーランドと香港で出ていますが、これを日本に当
てはめると、10万人あたり170人から300人程度が、毎年、受動喫煙
影響で死亡することになるということです。
 アスベスト石綿)の危険性は新聞などで大々的に報道されましたが、それ
でも死亡増は年間10万人あたり約100人、またディーゼル排ガスを吸って
暮らす人でも約6人と推定され、受動喫煙の恐ろしさが際立っています。
 これらの結果から、松崎医師は、“健診等で喫煙の有無を調べ、禁煙を強く
勧めるシステムが必要だ”、と強調しておられます。

2) タバコの発がん物質は7メートル先まで飛ぶ。野外での受動喫煙を防ぐに
は、路上や公共施設を全面禁煙にすべき!
 この提言は、日本禁煙学会(理事長・作田学杏林大教授)がまとめたもので、
東京都中央区長や佐賀県知事静岡市長らの自治体などに送付されたものです。
 最近は職場などの室内で禁煙のところが増えていますが、そのため逆に、屋
外に灰皿を設置するようになっています。
 しかし、今回の提言では、“煙やにおいは7メートル届くので、直径14メー
トル以上の空間を確保できなければ灰皿を置くべきではない”としています。
 屋外の受動喫煙に関する米国の専門家の論文を引用して、たばこのにおいや
発がん物質は無風の条件下、1人の喫煙者の周囲7メートルまで到達し、4メー
トル以内では目の痛みやせきなど急性の健康被害が起きるレベルに達すると強
調しています。

 私の母親は、喫煙が原因の肺がんで死亡しましたので、気になり取り上げて
みました。
 喫煙は百害あって一利もありません。是非とも、禁煙されますよう。


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