健康寿命は、元気に歩けるかどうかで決まる。

健康寿命は、元気に歩けるかどうかで決まる。

 いよいよ超高齢化社会がやってきました。歴史上、そして全世界を見廻して
も、例が無い大変な時代が始まります。

 そうはいっても、今後の高齢化社会の旗頭である私達、団塊の世代は、まだ
まだ元気で、若い人に体力・能力に見劣りしているという実感はありませんよ
ね。
 寿命そのものが延びでいて、今まで老人の仲間入りとされていた60歳は、少
し前の40歳くらいにしか相当しないと感じているからだと思います。

 さて、それではそれぞれ個々の人が、本当に寿命が長くなり、健康な生活を
送れるかどうかは、皆様、気になるところではないでしょうか?

 今回、高齢者の歩行する能力を調べると、将来の健康状態、そして寿命まで
が予測できることが、最近の研究で明らかになりましたので、お知らせいたし
ます。

 この研究は、米フロリダ大学加齢研究所のMarco Pahor氏らを中心とした米
国の複数の機関で調べられたもので、米国医師会誌「JAMA」(May,3,2006)に
掲載されたものです。

 研究では、健康な70〜79歳のボランティアの人約3,000人に6カ月毎に歩行
テストを行ってもらい、死亡する危険率や寿命に与える影響を調べました。

 その結果、歩行速度が速かった上位25%のグループの人に比べて、最下位の
グループでは死亡リスクが3倍も高くなっており、心疾患やその他の障害を生
じるリスクも高かい事がわかりました。

 目安として、4分の1マイル(約400メートル)を短時間で歩き切ることが
できる人は、長生きする確率が高く、心血管疾患および身体障害を来す確率が
大幅に低いという事です。

 そして、高齢者の健康を維持する鍵の1つは、歩行のような日常的な動作が
できなくなることを防ぐことにあるとしています。

 また、最も効果的なのは、定期的な運動をすることで、よく運動する人ほど
健康で、長生きもできると結論しています。

 私も最近は通勤の際、目的地のひとつ前で地下鉄を降り、歩く事を心がけて
います。皆様も是非、歩く事の重要さを認識なされますよう。


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