納豆のネバネバ:抗アレルギー作用を確認

● 納豆のネバネバ:抗アレルギー作用を確認

 納豆は私も大好きで、炊きたてのご飯に納豆をかけ、そして味噌汁をすすれ
ばなんとも幸福な気分になります。
 さて、今回この納豆のネバネバに抗アレルギー活性が確認されたというお話
です。

 これは、九州大学生体防御医学研究所吉開泰信教授らが、日本食品免疫学会
第1回学術大会(JAFI 2005)で報告したものです。

 納豆のネバネバは、水溶性多糖類レバン(β2,6フルクタン)がその本体で
すが、このレバンが、免疫反応に関与するTh1/Th2(1型/2型ヘルパーT細胞)の
バランスを改善するのだそうです。

 外界から身体を守るには免疫反応は必須ですが、強すぎると自分自身を攻撃
するアレルギー反応などを起こしてしまいます。この免疫反応がうまく作用す
るためには、1型ヘルパーT細胞と2型ヘルパーT細胞のバランスが重要です。

 今回の発表によると、マウスにレバンを経口投与する実験により、レバンが
Th2過剰状態を抑制してTh1/Th2バランスを改善すること、更に免疫反応の初期
反応である抗原認識に関与するToll様受容体4(TLR4)が、レバンの認識に関
わることが分かったそうです。

 また、外界から入り込んだウイルスなどを貪食する、マクロファージから分
泌されるTNFα(Tumor Nuclear Factor アルファ)や、IL-12p40(インター
ロイキン12 p40)の産生を誘導する活性が、レバンの方が、納豆菌体や同じネ
バネバ成分のγポリグルタミン酸(γPGA)に比べて強かったそうです。

 今回のマウスを用いた経口投与試験で効果が認められたレバン量をヒトに換
算すると、およそ1日1パック(50g程度)で効果が期待できるということです。

 皆様、納豆は我が国の誇る栄養食品です。是非、お召し上がりください。

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 「平凡の積み重ねが非凡に通じる。」        【河村 賢吾】


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