ビタミンD値が高い程、肺機能は改善。

ビタミンD値が高い程、肺機能は改善。

 ビタミンDが骨形成に重要な事はよく知られていますが、今回呼吸器系、特
に肺の機能の改善に有効な事が報告されました。

 これはニュージーランドオークランド大学Peter Black博士らが、医学専
門誌Chest(December 2005)に報告したもので、血中のビタミンD値が高いほど
肺が健康だったそうです。

 研究は、1988〜94年に実施された第3回米国民健康栄養調査(NHANES III)
のデータを基に、20歳以上の1万4000人について調査しました。
 聞き取り調査、肺機能検査、及び血中のビタミンD値を調べ、ビタミンD値の
結果を5段階に分類したそうです。

 その結果、数値が高いほどFEV1(努力呼気量:最大呼気量中最初の2秒の呼
気量)、及びFVC(努力肺活量:最大呼気量の全量)肺機能検査の結果が良い
ことが明らかになりました。
 見かけ上、ビタミンD値の差は、FEV1、FVC双方とも4%程度で、その差は
小さいのですが、他の環境要因に比較すると大きく、この値は重要な差を示し
ているそうです。

 今のところ何故ビタミンDが肺機能の改善に役立つかは不明ですが、ご存知
のようにビタミンDは骨形成に重要ですので、同様に他の細胞の成長や結合組
織の形成にも影響を与える事が考えられます。
 特に肺の組織は常に再生や改変を行っており、ビタミンDがこのプロセスに
影響を与えることが考えられるということです。

 この結果について米国肺協会(ALA)は、今すぐにビタミンDを多く摂取する
ことを推奨する訳ではないが、今後重要な研究テーマで、更に研究が必要であ
るとしています。

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