新年おめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
では、2006年最初の話題です。

●お金持ちの方が、長生きか?

 今年の高額納税者番付によると、国内1位の証券会社の部長さんは年間100億
円以上の収入があったと報道されていました。 同じ給与所得者として、なん
とも複雑な気持ちになりましたが、そのようなお金持ちの人は、健康面ではど
うなのでしょうか?
 やっかみ半分で調べてみようと思っておりましたところ、米国人気雑誌フォ
ーブスも同様の問題を取り上げていましたので、今日はそれについての話題を
お送りします。

 フォーブス誌の億万長者メモリアル欄("In Memoriam" sections of the
annual Forbes Billionaires)に、2004年と2005年に掲載された20人の億万
長者の平均年齢は、78歳だったそうです。この20人のお金持ちの内19人は男性
で、米国人男性の平均寿命よりも約3.5年長生きしていたということです。

 さて、問題はこの3.5年が長いと考えるか、短いと考えるかです。
 どうもこのフォーブスの記者さんは、3.5年はあまり意味のある数字とは捕え
ていないようで、億万長者のお金持ちになっても、寿命が普通の人に比べてす
ごく延びることはなかったと伝えています。

 しかし、3.5年というのは一生の内の5%近くを占めるわけですので、やはり
お金持ちの方が、長生きしていると考えるのが妥当のように思えます。

 実際、同じフォーブス誌の2004年6月号に掲載されたDan Seligman氏の記事
によると、お金持ちの方が様々な医療サービスを受けることができるので、上
流階級と貧民層とでは寿命に大きな差があるとされています。

 また、もっと前のフォーブス誌(FORBES, Jan. 31, 1994)によると、英国
の公務員はすべて医療保険やその他の医療サービスを同じように受けられる同
じ環境にあるにも拘らず、より高い地位にある人の方がより健康であるのだそ
うです。
 そして、上流階級と貧民層の間の健康に関するギャップは、英国、米国両国
で広がりつつあるとされているようです。

 しかし、そのようなギャップは、お金持ちであるとかが関係しているのでは
なく、その人の知性、知能(IQ)、健康に対する知識と強く関係しているので
はないかと思います。
 実際、知性やIQと健康に関する論文が、デラウエア大学のLinda Gottfredson
女史らにより報告されています。
 それによると、
 1)社会的な地位は、その人のIQや知性と密接な関係がある。
 2)知性は、健康に対する知識能力、疾病の予防に対する知識、と関係する。
 3)知性の高い人は、喫煙するといった健康上のリスクを避けようとする。
等が考えられ、その結果、平均寿命に影響が出るのではないかとされています。

 皆様、お金も大事でしょうが、健康にはもっともっと関心を持たれて、健康
で楽しい、長生きを目指そうではありませんか・・・。

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