高等教育を受けた女性ほど、よく眠る。

● 高等教育を受けた女性ほど、よく眠る。

 「悪いやつほど、よく眠る」というのは日活全盛の頃の映画のタイトルです
が、最近の研究によると、女性の場合は教育歴の高い人のほうがよく眠る傾向
があるそうです。
 これは、不眠症に関する研究によりわかったもので、台湾地域医療疫学誌
(Taiwan J Epidemiol Community Health, 2005; 59: 488-94)に報告され
たものです。

 不眠症は、世界中の人が悩んでいるものですが、特に女性は男性よりも約2
不眠症にかかる頻度が高いことがわかっています。
 しかし、その背景には社会的な影響が強いことは間違いないのですが、その
原因はよく分かっていません。

 そこで台湾の研究者らは、不眠症における男女差について、15歳以上の台
湾人4万人を対象として調査を行いました。

 調査では、結婚、職業、学歴、収入及び扶養家族の有無と、夜よく眠れるか
などの睡眠の状況を調べました。
 その結果男女を通して、不眠は年齢が高まるにつれて多くなり、離婚等の離
別歴のある人、教育歴が余り高くない人、不健康な人、低所得者に不眠になる
傾向があったそうです。また、家庭内に小さな子供が同居している場合も不眠
になる頻度が高いことがわかりました。

 また、今回の研究でも、女性は男性よりも不眠傾向が強く、世界保健機構(WHO)
の指標(程度によって1〜5までに区別されています)で、1.22以上もポイン
ト差があったということです。
 特に、離婚歴のある女性に不眠が強く、く、女手一つでの子育て、収入がな
くなる、結婚の失敗などがその大きな原因でした。
 失職の恐怖も不眠の大きな原因で、職場での性差別、子育てなども関係して
いました。

 また、女性の場合は、高等教育を受けている人ほど睡眠の質が良く、これは
男性と全く逆の結果で、男性の場合は高等教育を受けた人ほど不眠症になる傾
向が強いそうです。

 台湾は、日本と環境がよく似ておりますので、かなり参考になる結果だと思
います。皆様、あまりくよくよなさらず、よい睡眠をとられますよう・・・。

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