携帯電話:特に脳腫瘍を起こしやすくなるわけではない

●携帯電話:特に脳腫瘍を起こしやすくなるわけではない

 昨年12月1日号で、携帯電話を頻繁にかける人は、脳内に腫瘍が出来やすく
なるのではないかという話題をお送りしました。

 今回は、その続きにあたる報告で、10年程度携帯電話を使用しても、特に脳
腫瘍を起こさせやすくなるということはなさそうだ、という内容をお送りしま
す。
 これは、これは昨年報告したスエーデンのグループとは異なる、ロンドンが
ん研究所のWilliam Stewart卿らが別個に研究し、その結果を学術誌「英がん
雑誌」(British Journal of Cancer, 2005)に報告したものです。

 研究では、聴神経腫と診断された患者さん678人、及び正常な人3,553
人を対象に、今までの携帯電話の使用歴について調査しました。

 その結果、過去10年間に携帯電話を使用していても、特に腫瘍の頻度は増
加していないことが明らかになったそうです。従って、携帯電話を通常使用す
る限りにおいては、そんなに心配は要らないとしています。

 しかし、この研究は対象となった人に対する聴き取り調査が主で、あまり科
学的なものとは考えられないという批判もあるようです。

 確かにより厳密な研究が必要だと思いますが、これ以外の研究結果でも携帯
電話の使用で健康障害が生じたという報告も見られないことから、先ずはひと
安心といったところでしょうか・・・。

 でも、電車などで大声で話して、他の人の迷惑にならないようにご注意を!

△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△

<心に効く、言葉のサプリメント

 「やかましい養生のお陰で、やっと自分の健康を保っているのは、
  何かやり切れない病気を患っているようなものである。」
                         (ラ・ロシュフーコー

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 今日の話題は如何でしたか?

 ・既刊号は、ホームページ「http://www.drhase.info」をご覧下さい。

 ・メールマガジンをお届けしています。ご希望の方は、上記ホームページよ
  り登録なさってください。