お茶よりも、お茶から抽出したエキス剤の方が有効

●お茶よりも、お茶から抽出したエキス剤の方が有効

 緑茶は癌の予防をはじめとして、様々な健康保持に有効である事がよく知ら
れています。
 ご存知のように、お茶にはフラボノイドなどの大量の抗酸化物質が含まれて
おり、このフラボノイドが、体内で生じた細胞障害を起こす過酸化ラジカルを
消失させるのがその理由とされています。

 しかし癌の予防などを行うには、毎回新しく入れたお茶をたくさん飲む必要
がありますので、なかなか職場などでこれを守るのは至難です。

 ところが今回、お茶を飲むよりも、お茶から抽出したエキス剤を摂取する方
が有効であるとの報告がありましたので、お知らせします。
 これが正しければ、お茶をガブガブのみ続けなくてもよいことになります。

 この報告は、カルフォルニア大学Susanne M. Henning博士らのグループが行
ったもので、米国臨床栄養学誌(American Journal of Clinical Nutrition
)に報告されたものです。

 研究では、大量の緑茶、発酵した紅茶、或いは緑茶の抽出成分からなるカプ
セル剤を30人のボランティアに摂ってもらいました。
 なお、ここで飲まれた緑茶、紅茶、或いは緑茶成分のカプセル剤はそれぞれ、
ほぼ一定量の抗酸化剤が含まれているように量を調節してあるものだそうです。
 次いで8時間後に血液検査を行って、血液中の抗酸化物質の量を調べました。

 その結果、緑茶抽出カプセルを摂った場合に、最も血液中に抗酸化物質が多
くなる事がわかりました。
 理由として、お湯に含まれるお茶に比べて緑茶の抽出物に有効成分が凝縮し
ており、また最も体内に吸収されやすくなっているためと考えられるそうです。

 即ち、緑茶そのものをガブガブ飲むよりも、緑茶の抽出サプリメントが有効
なことを意味しています。
 今後更に研究を進め、最も抗酸化活性の強くなる抽出方法や、摂取量を調べ
ていくとのことです。

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