ブロッコリーの新芽で胃炎が治る

● ブロッコリーの新芽で胃炎が治る

　日本人は、胃がんや胃炎の原因菌であるヘリコバクター・ピロリを胃の中に
持っている割合が高く、50歳台では半数以上の人が感染している事がわかって
います。
　ところが今回、家庭でよく食べるブロッコリーの新芽（ブロッコリースプラ
ウト）が、ヘリコバクターによる胃炎の症状を緩和するというニュースです。

　これは筑波大学谷中昭典氏が、第１回日本消化管学会総会（2005年1月28/29
日）で報告したものです。

　研究では先ずマウスを用いてブロッコリースプラウトの効果を調べました。
　その結果、ピロリ菌に感染したマウスにブロッコリースプラウト与えた時に
は、ピロリ菌の数が減少しており、胃粘膜の萎縮が抑制される事がわかりまし
た。
　次に人を対象にした研究を行いました。
　ピロリ菌の感染者60人を30人ずつに分け、アルファルファ或いはブロッコリ
ースプラウトを１日100gずつ８週間毎日食べてもらったそうです。
　今のところ研究途中のデータしかありませんが、ブロッコリースプラウト食
べた人では、血清ペプシノゲン値が低下しており、炎症を改善すると考えられ
る結果が出ているそうです。

　ブロッコリースプラウトは、活性酸素の働きを抑制する、ラジカルスカベン
ジャーとして働いて炎症を抑えると考えられるそうです。
　今までも、ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンという成分
に抗酸化作用があり、またピロリ菌を殺菌する事が報告されているそうですの
で、期待できます。

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