赤身の肉の好きな人は、関節リウマチになりやすい。

●赤身の肉の好きな人は、関節リウマチになりやすい。

 慢性関節リウマチ(RA)は、国内でも約70万人の人が悩んでおられる深刻な
自己免疫疾患です。しかし未だに原因もはっきりしないため、治療方法も明確
ではありません。

 ところが、ハンバーガー、ステーキなどの赤身の肉が好きな人は、関節リウ
マチになる危険率が高いという報告が、リウマチ学会誌(Arthritis & Rheumatism,
Volume 50, Issue 12 , Pages 3804-3812)に報告されていますので、今回
取り上げてみました。

 この研究はマンチェスター大学の研究者らが行ったもので、関節リウマチと
診断された88名の患者さんと、176名の健康な人の関節を調べたところ、赤身
の肉を多く食べる人はリウマチになる確率が2倍高い事がわかったということ
です。
 また、このような高たんぱく質食の人は関節リウマチの危険率が増加してい
ましたが、飽和脂肪酸などの高脂肪食ではそのような危険率の増加はなかった
そうです。
 この結果から、赤身肉を大量にとることは、関節リウマチ特有の発症予測の
リスクファクターになるのではないかとされています。
 その理由についてははっきりとは分かっていませんが、赤身に含まれる大量
のコラーゲンを食べ過ぎると、抗コラーゲン抗体を産生しやすくなり、その結
果に関節リウマチのリスクが高まるという可能性が考えられるそうです。
 また、以前から関節リウマチが未だ同定されていないウイルス感染によって
起こるのではないかという説がありますが、肉食が何らかの感染を引き起こし
ているかもしれないとしています。
 
 皆様、肉食もほどほどになさるのがよいかもしれませんよ。

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