乳酸菌で、免疫バランスを改善

●乳酸菌で、免疫バランスを改善

 最近、免疫のバランスを改善するとして、乳酸菌に注目が集まっているよう
です。実は先日、乳酸菌の効果についてのご質問をお受けしましたので、手元
にある資料をもとに、お知らせしたいと思います。

 アレルギー反応は、免疫を担当する、1型ヘルパーT細胞(Th1)と2型ヘルパ
ーT細胞(Th2)のバランスが崩れて、Th2細胞が優位になって起こるといわれて
います。一方、乳酸菌を摂取すると、この免疫細胞のバランスが改善するとい
う研究成果が、相次ぎ発表されています。
 そこで、今日はそのうちの幾つかの発表をお伝えします。

キリンビールアトピー性皮膚炎の動物モデルマウスにKW乳酸菌(Lactobacillus
paracasei KW3110株)を投与すると、皮膚のただれや出血が抑えられ、同時に
アレルギーの指標となる血中IgE濃度が3分の1に低下することを発表しています。

②カルピス:乳酸菌L-92株(Lactobacillus acidophilus L-92株)が、イン
ターロイキン12(IL-12)産生を誘導して、Th1細胞を増やし、Th1/Th2のバラ
ンスを改善し、花粉症や通年性アレルギー鼻炎に効果があるとしています。

雪印乳業:健常成人の腸に定住するガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri
SP株)が、マクロファージ由来のIL-12の産生を増加させ、リンパ球のインタ
ーフェロンγ(IFNγ)を誘導することで、免疫系を活性化する事を報告して
います。このガセリ菌SP株は、同社の「バラ科甜茶のむヨーグルト」にも配
合されているものだそうです。

明治乳業ブルガリア菌(Lactobacillus bulgaricus OLL1073R-1株)が
産生する酸性多糖体が、マウス脾臓細胞のIFNγ産生を誘導し、経口投与でも
脾臓細胞のナチュラルキラー細胞(NK)活性を増加させることを報告していま
す。

⑤ヤクルト:ヤクルト菌(Lactobacillus casei シロタ株)が、健常者の単
球にあるIL-12産生を介して、T細胞からのIFNγ産生を誘導することを確認し
ています。

 このように、各社の研究により、乳酸菌の摂取でアレルギー反応が改善する
ことが明らかになってきていますので、是非お試しくださいませ。

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