5月病などでウツになった人には、光療法

●5月病などでウツになった人には、光療法

 季節性気分障害(seasonal affective disorder, SAD)は、季節の変わり
目などに発生する精神的な障害で、過眠がちになって社会への適応ができなく
なります。新入社員や新入生が陥る5月病も一種の季節性気分障害で、メラト
ニンの分泌異常がその原因ではないかと考えられています。

 さて、今回このような季節性気分障害に関する20の研究論文を再調査した
ところ、光を浴びる療法がこれらの症状を緩和するのに有効な事がわかったと
いうことです。

 この研究はノースカロライナ大学Robert Golden博士らの研究チームによっ
て行われたもので、光療法がSADや通常のうつ病の治療に対して、抗うつ薬
同等の有効性を示す事が、米国心身医学誌(American Journal of Psychiatry,
2005, April)に報告されています。

 この光療法は、患者さんが強力な光を照射する箱に毎日一定時間入って、光
を浴びるというもので、今までも太陽光が弱くなるヨーロッパの冬などに使わ
れているものだそうです。

 研究では、既に報告されていた20の医学論文を再検討したところ、その手
技の細かな点にはいろいろ異なっていますが、光療法を使っている治療法はい
ずれも有効であることが分かったということです。

 クリーブランド医療センター(The Cleveland Clinical Health Information
Center)では、この発表を基にした詳しい情報を提供していますので、興味の
おありの方は当センターのホームページSAD and light therapyをご覧くださ
い。
 この方法は薬の副作用などの問題点がありませんし、比較的簡単に実行でき
ます。また、老人性痴呆にも有効という報告もありますので、今後普及するの
ではないかと期待されます。

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                      【ピーター・F.ドラッカー

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