女性は男性より、痛みに対して敏感

●女性は男性より、痛みに対して敏感

　米国の調査で、痛みに対しては、女性の方が男性よりも敏感であることが証
明されました。　また、白人と黒人とには、ほとんど差がない事も明らかにな
ったそうです。

　この研究はデューク大学の心理学者であるTavis Campbell博士が行ったも
ので、痛みの専門誌であるPain誌（2004, April）4月号に報告されたものです。

　治療行為には多かれ少なかれ、苦痛が伴います。
　例えば注射する場合でも、医師は、患者さんがどの程度の痛みを感じている
かを正確に把握している必要があります。
　そこでこの研究者等は、痛みに対しては男女差があるか、また人種差がある
かについて調べました。
　今回の調査では、25〜45歳の男性76名と女性59人を対象として調べたそうで
す。　また、そのうちの72名は黒人で、残りは白人だったとのことです。

　痛みの指標として、血圧測定用の腕に巻く帯に刺激針をつけておき、圧力を
負荷することにより痛みの程度が強くなるという装置を使いました。
　また、苦痛評価尺度を決めておき、痛みの割合を客観的に計測しました。
　その結果、男性に比べて女性の方が、痛みに対して敏感であることが明らか
になったそうです。

　また、以前から、黒人の方が白人より痛みに対して敏感であるといわれてい
ましたが、今回の調査で白人とアフリカ系アメリカ人の間には、違いはほとん
どない事も明らかになりました。
　この研究者によると、苦痛に対する評価基準が、白人と黒人の間に差がある
ため、見かけ上、黒人の方が敏感とされていたのではないかという事です。

　男女で、痛みに対しての感受性の差があったのは、神経系や大脳での反応の
違いがあるためと考えられます。

　最近、男女の違いを医療に反映させる研究が盛んになってきています。
　今回得られた結果などを参考に、男女の違いに基づいた医療が発展する事が
期待されます。
　
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　　　　　　　　　　　　　　　　（米牧師：マーティン・ルーサー・キング）

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