メロンで食中毒

<メロンで食中毒>

 食中毒の季節がやってきました。
 ところで、食中毒と聞くと牡蠣などの魚介類を思わせますが、果物でも起こります。
 メロンが感染源とみられる食中毒症で、これまでに3人が死亡したというニュースです(2018年3月4日)。

 オーストラリアのニューサウスウェールズ州で2人、ビクトリア州で1人の計3人がリステリア症で死亡したもので、更に多くの人の感染が確認されており、いずれも高齢者で何らかの基礎疾患を持つ人たちとの事です。
 リステリア菌は様々な食品から検出される細菌ですが、これを摂取することによって引き起こされるリステリア症は悪寒や発熱、筋肉痛といったインフルエンザに類似した症状を発症します。
 汚染された食品を摂取してから発症するまでには最長で6週間もかかる場合もあるそうですが、ほとんどの場合はリステリア菌を摂取しても感染症にかかることはなく、高齢者や妊婦、糖尿病やがんなど重い疾患がある人たちには深刻な健康リスクとなります。
 豪保健当局によりますと、このような感染リスクが高い人々は、ニューサウスウェールズ州内の農場で収穫された「ロックメロン」は食べないように呼びかけています。

 日本国内でも、「野菜や果物」が原因の食中毒が、近年増加の傾向です。
 その理由には健康志向によるサラダなど生野菜や、減塩した漬物を食べる機会が増加したためで、加熱工程や十分な発酵工程がないために、食材の汚染、調理や製造中の二次汚染、調理後の包装や保存時などの汚染による食中毒菌の増殖が原因と考えられています。
 皆様、充分にご注意ください。