子供の知能を向上するには、妊娠中に果物を沢山食べる

<子供の知能を向上するには、妊娠中に果物を沢山食べる>

 妊婦さんが果物を多く摂取すると、生まれてくる子供の知能指数が高くなるそうです。

 これは、カナダ・アルバータ大学のピウシ・マンダネ准教授らが、Eバイオ・メディシン誌に報告した内容です。
 研究では、カナダの子供688人を調査したところ、妊婦さんの果物摂取量に比例して、生まれてきた子供の生後1年後の知能が高い傾向が見られました。

 研究では、2008年から2012年にかけて、カナダの妊婦3600人を対象として行われたものです。
世帯収入や母親の学歴などを考慮し、妊婦さんの食事内容やカロリー、そして栄養のバランスなども調査しました。
そして生まれてきた子供が1歳になる時点で、妊婦さんの食事内容が知能発達にどのような影響を与えるのかを調べました。
 その結果、子供の知能の発達レベルが、妊娠時期での果物の摂取量と関係していることが分かりました。
そして、推奨量よりも多く果物を摂取している妊婦さんほど、生まれてきた子供のテスト結果が高く、果物摂取量が推奨の7倍になるまで比例関係がみられたそうです。

 また面白いことに、この事はハエを使った実験でも確認されたとの事です。
ハエの繁殖や排卵期間中に親バエにオレンジジュースやトマトジュースを与えた時、生まれて来た子バエは30%高い学習能力を見せ、長期的な記憶力では通常の餌を与えられたハエの2倍も高い数値を出したそうです。
 ただし、妊娠中に大量の果物を摂取すると血糖値が上がり、妊娠糖尿病や急激な体重増加などを引き起こす可能性があるという事ですので、ご注意を!!

 なお、果物以外にも、妊娠初期に葉酸の摂取が足りないと胎児の神経管に影響が出たり、鉄分やヨウ素を十分に摂取することが胎児の脳の発達に必要であることなどは明らかになっています。
更に、魚などに含まれるオメガ3脂肪酸は脳細胞の膜組織を作るのに必要とされ、妊娠中に多くの魚を摂取した場合、生まれた子供が認知機能テストでより高い点数を得る傾向があるとの報告もありますので、今後の研究が待たれます。