性機能改善成分には制がん作用がある

<性機能改善成分には制がん作用がある!>


 最近、女性用の性機能改善薬が発売になり、大きな話題になりました。
 これはラブグラといわれる薬で、女性の性的な欲求や快感を満足させるために開発された女性用のバイアグラです。
ラブグラにはバイアグラと同じ主成分シルデナフィル配合されていて、女性が性交渉を行う1時間ほど前にラブグラを1錠服用すると、膣内、外陰への血流の流れを良くして、膣内に潤いをあたえ、それにより女性が性交中に感じる性的快感の量を間接的に増やす効果が期待されています。
 
さて、バイアグラやラブグラの主成分シルデナフィルですが、免疫力を高め、抗がん作用もある事がわかっています。
 心疾患の予防にもよい事が明らかになっていましたが、更にがんにも有効という発表で、非常に注目を集めています。

 これは、ジョンホプキンス大学KimmelがんセンターのIvan Borrello博士らが、実験医学誌(Journal of Experimental Medicine)に報告したものです。

 実験では、大腸がんや乳癌を移植したマウスに、バイアグラ(Viagra, sildenafil citrate クエン酸シルデナフィル)を投与したところ、移植したがんが明らかに小さくなることが分かりました。
 次に同様の実験を、免疫システムが働かないようにした遺伝子変換したマウスを用いて行ったところ、そのようなシルデナフィルの効果は見られなくなる事が明らかになりました。
 さらに、このシルデナフィルの効果は、それ以外の様々ながん細胞や皮膚がんに対しても有効だったということで、非常に注目を集めています。
 これらの結果から、このバイアグラの抗がん効果は、体内の免疫システムが関与しており、がん対する免疫力が高まったことにより生じていると考えられるそうです。

 EDに対しては、シルナデフィルは、一酸化窒素などの伝達物質のレベルを高めて、血管を拡張させ、ペニスへの血液流入を高めることにより勃起が起こるようになります。
 同様に、シルナデフィルが抗がん活性が増強するのも、一酸化窒素などの伝達物質のレベルが高まる事により、免疫を司るT細胞のがんを攻撃する力が強まったものと考えられ、おおいに期待が持たれる結果です。