人は臭いに敏感:人間が嗅ぎ分けられるにおいは1兆種類以上

<人は臭いに敏感:人間が嗅ぎ分けられるにおいは1兆種類以上>


最近、加齢臭なる言葉が気になっています。
昔は、「おじん臭い」というのが一般的でしたが・・・。

さて、そのような臭いが本当にあるのか疑問だったのですが、どうも人間はそれを嗅ぎ分けることが出来るようなのです。

最近の研究によると、人間の鼻は少なくとも1兆種類のにおいを嗅ぎ分けることができることがわかった、という話題です。

これは、米ロックフェラー大学(Rockefeller University)の研究者らが有名科学誌であるサイエンス(Science)に掲載した研究結果です。

論文タイトル: Humans Can Discriminate More than 1 Trillion Olfactory Stimuli
科学誌名: Science 21 March 2014: Vol. 343 no. 6177 pp. 1370-1372 DOI: 10.1126/science.1249168
著者: C. Bushdid, M. O. Magnasco, L. B. Vosshall, & A. Keller


研究では、128種類のにおい分子からなる混合物を作成し、実験参加者26人に嗅ぎ分けてもらいました。
ちなみにその匂いは、はっきり認識できるようなにおいを避けるため、どれもかなり不快で奇妙なものにしたようです。

実験参加者たちに、3つの小瓶に入れられたにおいをそれぞれ嗅いでもらい、1つだけ異なるにおいが入れられた瓶を選んでもらいました。

このにおいの嗅ぎ分けテストを264回行いその結果を調べたところ、平均的な人間が嗅ぎ分けることができたにおいは最低で1兆種類、という結論が導き出されたそうです。

今までは人間の鼻は1万種類程度しか嗅ぎ分けることができないと考えられていたのだそうですが、今回の結果により「においを嗅ぎ分ける人間の能力がこれまでに予期していたよりもはるかに高い」と結論されています。


そういえば、数年前に癌を嗅ぎ分ける犬が話題となりましたが、ヒトの鼻も病気の診断に使えるかもしれません。