メスは、近くにいるオスの求愛を受けやすい

<メスは、近くにいるオスの求愛を受けやすい>


メダカのお話ですが、メスはずっとそばにいたオスの求愛を受け入れる傾向があるのだそうです。
ヒトにも、同様の恋に落ちる仕組みがあるかもしれないと話題になっています。

これは、東京大などの研究チームが権威ある米国科学誌サイエンスに報告したものです。


論文タイトル: A Neural Mechanism Underlying Mating Preferences for Familiar Individuals in Medaka Fish
科学誌名: Science 3 January 2014: Vol. 343 no. 6166 pp. 91-94 Report
著者: T Okuyama 他

研究では、メダカのオスとメスを、お互いが見えるように透明のガラスで仕切った水槽で飼っておき(お互い知り合いとなった関係)と、姿が見えない別々の水槽で飼った場合(見知らぬ他人の関係)と、求愛にかかる時間を調べました。

この2つの条件下で飼育した後に、オスとメスを一緒したところ、オスの求愛行動をメスが受け入れ交尾するまでの時間は、「知り合い」のペアで約10秒だったのに対し、「他人同士」の関係だと約60秒かかることが分かりました。

即ち、初めて出会ったメダカのメスは、オスの求愛行動をなかなか受け入れません。
ところが、お互いがを知っている「お見合い」状態を経たカップルでは、メスがオスをすんなりと受け入れるのだそうです。

更にこの研究グループは、「お見合い」をした場合にメスの脳内の神経細胞の電気的活動が活性化することを見つけたそうです。
そして、この働きを「恋ごころスイッチ」と名づけました。

同じ働きの神経細胞を人間の脳で探すことが出来れば、将来、人が恋に落ちる仕組みがわかるかもしれないとのことです。