飲酒は、老化による思考能力の低下や癌の予防に有効

<飲酒は、老化による思考能力の低下や癌の予防に有効。>

酒は百薬の長といわれており、適度に飲めばいろいろと体によい結果をもたらします。
そこで今日は、飲酒がもたらす利点に関する話題を2つお送りします。


(1)飲酒は高齢女性の思考能力の低下を抑える 
 
 毎日ビールやワインを楽しんでいる高齢女性は、あまりお酒を飲まない人に比べて、知能レベルが高く保たれている事がわかったというものです。
 これはハーバード大学医学部Francine Grodstein博士らが、英国医学誌ニューイングランドジャーナルオブメディシン(New England Journal of Medicine)に報告したものです。
 研究では、1万2,500人の女性看護師を対象にし、飲酒に関する質問や思考能力テストを行いました。
 その結果、70〜81歳で、毎日コップ一杯のビールやワインを飲む女性は、あまり飲酒をしない人に比べて思考能力の低下が20%も抑えられており、精神的な活動能力が1年半も若い状態だったという事です。
 今までも、適量のアルコールは、心臓病や脳障害を減少させる事が知られていましたが、今回の結果も血液循環が良くなったお陰で、脳血管梗塞ができにくくなり、結果的に知的能力が改善したものと考えられます。


(2)エタノール以外のビール成分に、癌抑制作用

 この結果はマウスを用いた実験ですが、ビールに含まれるアルコール以外の成分が発ガン物質に拮抗して癌の発生を抑えるそうです。
 これは、岡山大学のSakae Arimoto-Kobayashi博士らの研究であきらかになったものです。
報告によりますと、マウスに発癌剤の複素環アミンを与えておき、同時にノンアルコールビールを飲ませたところ、そのマウスの肝臓、肺、腎臓のDNAダメージの割合は、水を飲ませた場合に比べて85%低くなっていたそうです。
 この実験では、アルコールの入っていないノンアルコールビールを用いていますので、エタノール以外のビール成分が発癌の抑制に重要な事を示しています。

 
私もお酒は大好きですが、残念ながらアルコールに弱いために、あまり多く飲めません。
そのためノンコールビールを愛用しているのですが、嬉しいニュースでした。