教えるには、叱るよりも褒めろ:科学的に証明

<教えるには、叱るよりも褒めろ:科学的に証明>



「人に何かを教える際は、叱るより褒めた方が効果がある」とよく云われます。

実際に、学習をする際には褒めた方がより記憶に定着し、学習効果が上がることが科学的にも証明されたという話題です。

これは、生理学研究所(愛知県岡崎市)の定藤規弘教授らの研究チームが、米科学誌プロスワンに報告したものです。

論文タイトル:Social Rewards Enhance Offline Improvements in Motor Skill
著者:Sho K. Sugawara, Satoshi Tanaka, Shuntaro Okazaki, Katsumi Watanabe, Norihiro Sadato
医学誌名: PLoS ONE: Research Article, published 07 Nov 2012 10.1371/journal.pone.0048174


 研究では、右利きの成人男女計48人に、左手を使って決められた順序でパソコンのキーボードを打たせ、30秒間で早く正確に入力する練習を12回してもらいました。

 続いて、練習結果の優劣に関係なく、(1)自分が褒められる映像を見る (2)他の人が褒められる映像を見る (3)自分の成績をグラフで見るだけ―の3グループに分け、翌日に再びテストして、各グループで入力がどれだけ向上したかを調べたそうです。

 その結果、自分が褒められたグループは練習より約20%多く打てたのに対し、他の2グループは約14%の向上にとどまることが分かりました。 

即ち、学習をする際には褒めた方がより記憶に定着し、学習効果が上がることが明らかになったわけです。



職場だけでなく、教育やリハビリの現場でも、広く応用できそうですね。