音楽療法は劇的な効果。家族にとっても!
<音楽療法は劇的な効果。家族にとっても!>
音楽療法はいろいろな病院で取り入られています。
失礼ながら、その効果にはいまいち疑問でしたが、最近の研究によると患者さんのメンタル面、身体面で劇的に効果があることが確認されたそうです。
特に今回行われた研究は、かなり重い病気に対して音楽療法が本当に有効かどうかを調べたものです。
これは、クリーブランド音楽療法センターのLisa M. Gallagher氏が、テネシー州ナシュビルでひかられた全米疼痛マネージメント会議(2008年9月9日)で発表したものです。
調査では、様々な慢性疾患や悪性疾患を持つ患者に対する音楽療法の有効性を調べました。
対象患者さんとしては、癌、非癌性腫瘍、疼痛、鎌状赤血球症、大動脈瘤、ガードナー症候群、エイズ、神経変性疾患など、生命を脅かす重大な疾患を持つ約200名の患者さんについて、2000年〜2002年間に調べました。
なお、患者さんの年齢は、24歳〜87歳で、平均60歳。60%は女性患者で、30%の人は何らかの音楽的な素養を持っていたという事です。
患者さんが聞きたい音楽を約25分間流し、また、時には好きな歌も歌ってもらいました。 その間には患者さん家族も参加してもらったそうです。
すると、患者さんの不安、精神的状態、疼痛、呼吸の乱れ等が大幅に改善される事が確認できました。
また、患者さんの80%以上が、音楽療法の後では気分が良くなったと回答したそうです。
実際、身体の動き、表情、他の人との会話の頻度なども顕著に改善しており、このような効果は音楽的な素養のあるなしに関係がなく、また男女ともに効果が認められたということです。
更に、介護している家族にも精神的な余裕を与えることができ、看護の疲れが癒されたと答えています。
以上の結果から、この研究チームは、「音楽療法は、疼痛、不安、うつ症状、更に重体の患者さんの精神的活動に対しても劇的な効果をもたらす。音楽は世界の共通言語であり、患者さんだけでなく、介護をする家族にとって非常によいことが改めて確認できた」と結論しています。
このように音楽療法はなかなか有効な方法のようです。
詳しくお知りになりたい方は是非、全米音楽療法協会のホームページをご覧ください(American Music Therapy Association.:http://www.musictherapy.org/faqs.html)。)
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