父親が高齢だと、子供は躁うつ病などの精神疾患になりやすい。


<父親が高齢だと、子供は躁うつ病などの精神疾患になりやすい。>


 最近、躁うつ病などの精神疾患の子供が増え続けています。
 勿論、社会的や家庭内環境の問題もありますが、今回、父親の年齢と密接な関係があることが明らかになりました。
 それによりますと、子供ができた時の父親の年齢が29歳以降から徐々にリスクが高くなり、55歳以後だと非常に高い危険率になっていたと言うことです。

 今までも父親の年齢が高くなると、その子供は統合失調症自閉症になる率が高まることがわかっていました。
 今回、更に躁鬱病についても強い関連があることが分かったという訳です。

 これは、スェーデンのカロリンスカ研究所のEmma Frans氏が、Archives of Psychiatry誌に報告したものです。
 研究では、躁鬱病と診断された13,428人の子供と、その父親の年齢の関係を調べました。
 同時に、母親の年齢、兄弟姉妹、およびその他の健康上の問題を考慮に入れて分析したところ、子供の躁鬱病の頻度と父親の年齢との間には、密接な関連があることが明らかになりました。

 父親が55歳以上の時の子供の場合、その子供が躁鬱病になる頻度は、父親が20-24歳の子供に比べて、1.37倍に増加していたということです。

 さて、男性は一生を通して精子を作り出します。
 この精子を作り出すプロセスでは、DNAのコピーを繰り返しますので、丁度コピー機で何度もコピーを続けるとだんだんと不鮮明になるのと同じように、DNAの読み取りが不正確になっていきます。
 一生の間には、膨大な数の精子を作る必要がありますので、年齢が高くなるにつれて、DNAのエラーを生ずる頻度が高くなると言う訳です。

 母親も高齢になると流産になったり、様々な出産の問題が多くなります。
 出産を決意される方は、なるべく早い方がよさそうです。


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