胃酸分泌抑制薬は、骨折を引き起こす。
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<胃酸分泌抑制薬は、骨折を引き起こす。>
胃・十二指腸潰瘍などの消化器系潰瘍は、胃酸の過剰分泌のため、粘膜が傷つ
けられるため起こります。
オメプラール/オメプラゾン(成分名オメプラゾール:プロトンポンプという
胃酸分泌作用を抑制する事により、胃酸の過剰分泌を抑えるため、プロトンポ
ンプ阻害薬(PPI)とよばれています。)などの薬は、このような胃炎に対
する特効薬で、世界中でよく用いられている薬です。
ところが今回、このPPIが骨折の危険を増大する事が、英国の調査で分か
りましたので、お知らせします。
これは、米ペンシルベニア大の研究者らが、米医学会誌the Journal of the
American Association. (2006, Dec, 26)に発表したものです。
研究では英国の50歳以上の人を対象にし、大腿骨折を起こした患者さん1万3556人
を含む約15万人について、胃酸抑制剤の服用歴に着目して分析しました。
その結果、PPIを1年服用した場合、足の付け根で骨折して歩けなくなる
大腿骨頸部骨折の危険が22%も増加することが明らかになりました。
そして、骨折の発症率はPPIの服用が長くなるに連れて増加しており、発
症率は2年で41%、4年では59%も、服用しない人より高くなっていたそうです。
原因として、PPIによってカルシウムの吸収が妨げられるためと考えられ
るそうで、医師が処方する再、投与量を必要最小限に抑えるよう注意を求めて
います。
PPIは日本でも、処方薬としてよく使われている薬ですので、この薬を服
用されている方は、担当の医師や薬剤師さんと相談され、カルシュウムを多く
摂るなど充分にご注意ください。
特に日本人はカルシュウム摂取量が少ないので、気になります。
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