高麗ニンジンの有効成分量:メーカーによって大幅に異なる!
●高麗ニンジンの有効成分量:メーカーによって大幅に異なる!
高麗ニンジン(朝鮮ニンジン)は、ウコギ科の多年草の根を乾燥させた生薬で、
漢方薬として非常によく使われているものです。
また、滋養強壮目的にサプリメントとしてもよく目にします。
ところが、この高麗ニンジンを主原料とする健康食品は、メーカによって含
まれている有効成分量に大きなばらつきのあることが、国民生活センターの商
品テストで分かりました。
国民生活センターでは、エキス、カプセル、顆粒タイプなどの18商品に含ま
れる高麗ニンジンの有効成分であるニンジンサポニンの量を調べました。
すると、1日の摂取目安量で換算すると、解熱などに作用するとされる成分
では製品によって0〜30ミリグラムの差があり、また疲労回復などに作用すると
される成分でも0〜6.7ミリグラの差があることが明らかになりました。
なかには、これらの有効成分を全く含まない商品もありました。
すなわち、高麗人参由来成分の量を表示してある銘柄は多いのですが、その
品質はまちまちというわけです。
特に「エキス・顆粒タイプ」と「カプセル・錠剤タイプ」では大きな差がみ
られたそうです。
また、カプセルや錠剤には、消化に難点があると考えられるものが3銘柄あり
ました。
さらに、1日最大摂取目安量を摂取した場合に10gもの糖類を摂ってしまうも
のもあり、糖尿病の人が摂取するには適切ではないと思われます。
残留農薬などの安全面についてもテストを行ったところ、4銘柄より加工食品
の残留農薬一律基準(0.01ppm)を上回る量の農薬が検出されたそうです。
ちなみに、同センターにはこの約5年間で高麗ニンジンの健康被害に関する
相談が103件寄せられていました。
健康被害は、発疹や血圧上昇などが主なものですが、既に疾病のある人が滋
養強壮のために摂取するケースが多いわけですので、十分な注意が必要です。
摂取を避けるべき場合としては、
1.腎臓障害で尿量の減少、むくみがある
2.風邪などで熟がある
3.長期間の摂取により、不眠、動博、血圧上昇、頭痛がある
4.高血圧によるめまい、のぼせがある
などですが、摂取する場合は少量から少しずつ試し、もし何らかの異常を感じ
たら即座にやめて、医師・薬剤師と相談することが重要と思われます。
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