車の運転をすると、皮膚がんになりやすくなる。

●車の運転をすると、皮膚がんになりやすくなる。


 長時間、車を運転する人は、皮膚がんに罹るリスクが高いことが、米国の研
究で明らかになっています。

 これは、車の外から浴びる太陽光線によるもので、窓を開けて運転している
場合は更にそのリスクは高くなる、と警告されています。

 私もドライブが好きで、窓を開け放って走るのが気持ちよく感じられるので
すが、がんにはなりたくありませんので、その話題を取り上げてみました。

 これは、セントルイス大学医学部のScott Fosko博士らが行った研究で明らか
になったもので、全米皮膚医学学会に発表されたものです(2007, Feb.)。

 研究では、身体の側面にのみ皮膚がんが発生した、898名の皮膚がん患者さん
について、発生箇所などを詳しく調査しました。

 その結果、頭、首や手など、太陽が当たるところに多く皮膚がんが発生してお
り、特に車の運転の際に太陽を浴びる左側(ご存知のように米国では左ハンドル)
に多いことがわかりました。
 また、窓を開けて運転している人の方が、皮膚がんを発生していることが高い
ことも分かったということです。
 通常の車のフロントガラスは、ラミネート加工してあり、紫外線を通さないよ
うになっているのですが、車の側面の窓ガラスにはそのような加工をしていない
場合が多いのだそうです。

 そのような窓ガラスは、UVB線(日焼けの原因となる紫外線)が室内に入って
くるのをとめることができますが、皮膚の中まで入り込むUVAといわれる紫外線
をとめることはできません。

 従って、車の中にいれば日焼けの予防はある程度有効なのですが、長期間にわ
たって少しずつ太陽にさらされつづけると、がんが発生する危険性が高まるもの
と考えられます。

 この研究者によると、側面の窓ガラスは、色つきのものや紫外線防止ガラスを
使用することが望ましく、また長袖のシャツを着たりして、直接太陽光に当たら
ないようにすることが必要、との注意がなされています。

 UV防止のお面をかぶったママチャリ自転車に乗っている主婦を多く見受けます
が、車に乗るときも、是非ご注意を・・・。


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