性衝動は男性の合理的判断を乱す。女性はそんな事では乱されない!

● 性衝動は男性の合理的判断を乱す。女性はそんな事では乱されない!

 男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が多い男性はセックス衝動に駆
られやすく、意思決定の際にも非合理的な決定をしがちだということです。

 一般に男性は理性的で、自分の意志を決める際にも合理的な決定をすると思
われていますが、どうもそれはウソで、特に性ホルモンの多い人は非合理な決
定をしがちだという話題です。

 この報告は、Proceedings of the Royal Society BにベルギーのLeuven大
学の研究者が報告したものです(2006, April)。

 研究では176名の性的に正常な男子学生(18歳〜28歳)に参加してもらい、
女性の性的な写真を見る群、ブラジャーや女性のTシャツを見る群、及び対象
として性的刺激の無い風景画を見る群の3つに分けました。

 次にそれぞれの学生に10ドルが与えられ、他の人にそのうち何がしかのお金
を与えて仕事を手伝ってもらう、といったゲームを行いました。
 そのゲームでは、もし他の人がその申し出を受けた場合には、残りのお金を
自分がもらえる事とし、逆にその申し出が断わられた場合には、全くお金をも
らえないといった内容ののものだそうです。即ち、他人に渡すお金の金額と自
分への見返りを天秤にかける、一種の意思決定に関するゲームでした。

 このゲームの結果を調べたところ、性的衝動を起こる場合には、自分が貰え
るお金は少なくなっており、成績が悪いこと分かりました。
 即ち、理性が働きづらくなって、合理的な判断が出来なくなっていることが
わかりました。
 特にこの傾向は、男性ホルモンのテストステロン値が高い男性に強かったそ
うです。

 ところで同様の実験を女子学生に対しても行ったそうですが、この場合はそ
のようなことは無く、女性の場合は例え性的な衝動が生じても、合理的な判断
が乱れる事が無く、意思決定も正しく行えたという事です。

 男性ホルモンが多い人、あるいは自分で思い当たる方は、セックス衝動には
なるべく振り回される事の無い様、そしてそのような事態には極力冷静対処し
て正しい意思決定をなされますよう!

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 今日の話題は如何でしたか?

 ・既刊号は、ホームページ「http://www.drhase.info」をご覧下さい。

 ・メールマガジンをお届けしています。ご希望の方は、上記ホームページよ
  り登録なさってください。

 ・また、情報交換の場として、「http://d.hatena.ne.jp/Drhase/」のコメ
  ントコーナーもご覧下さい。