五月病にかかると、免疫応答が弱くなる。

五月病にかかると、免疫応答が弱くなる。

 五月も終わりに近づいていますが、五月は新社会人や新入生がウツになりや
すい時期です。私の娘もこの春から親元を離れて、一人暮らしをしながら大学
に通い始めたのですが、何とかこの時期を乗り切って欲しいと願っています。

 さて今回、このような新生活を始めた若者は、ストレスと寂しさの為に、免
疫システムが弱くなっているというニュースです。

 これは、ピッツバーグにあるMellon大学のSarah Pressman氏が、学術誌
「健康と心理」(Health Psychology、2005, May issue)に報告したもので
す。
 研究では、大学に入学した37名の男子新入生と46名の女子学生について、風
邪のワクチンを接種して、免疫のできやすさを調べました。
 また、ワクチン接種の2日前から2週間にわたって、一人暮らしによる寂しさ、
ストレス、及び感情の起伏を一日4回ずつ記録したそうです。
 そして、この間の5日間に、唾液サンプルを1日4回採取し、ストレスホルモ
ンであるコーチゾルのレベルも測定しました。

 その結果、社会活動が少なく、友人もあまりいない人は、ワクチン接種によ
る免疫のでき方が悪い事がわかりました。また、寂しいと感じている人もやは
り免疫応答が悪く、その状態が4ヶ月間も続いていたそうです。

 この結果は、一人暮らしで寂しさを感じている新人は、風邪のワクチン接
種しても免疫が弱くなっていてあまり効果が出ない事を示しており、慢性的な
寂しさはその人の健康状態を悪くさせる因子であると考えられます。

 また、健康には社会的な因子が絡んでおり、よい健康を保つには何でも話せ
る友人を持ち、またストレスに対抗できるようにスポーツをしたりして、積極
的な生活態度を維持することが必要であるとしています。

 新社会人そして新入生の方々、よい友人を早くつくり、寂しさを感じないよ
うな生活を心がけてください。勿論、勉学も充分に・・・。

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