体調の悪い日には、仕事を休んだ方がよい。

●体調の悪い日には、仕事を休んだ方がよい。

　インフルエンザや花粉症でどうも体の調子が悪い、という人が多くなってい
るようです。
　そこで今日は、身体の調子が悪くても“仕事のため”と無理している人は、
死につながる重大な疾患になる可能性が高いというお話です。
　特に、心臓疾患などをおこす危険性が顕著だということですので、あまり無
理して仕事をしないほうがよいようです。

　これはヘルシンキにあるフィンランド職業病研究所（Finnish Institute of
Occupational Health）のMika Kivimaki博士が、米国パブリックヘルス誌
（American Journal of Public Health, January 2005）に報告したもので
す。

　研究では、35歳から55歳までの英国男性5,000人について、体調が悪い時は
仕事を休んで休養を取る人と、体調が悪くても仕事に出かける傾向の強い人に
ついて、重大な健康上の問題が発生して死亡したり、危篤状態になる頻度を調
べました。
　研究開始時に参加者全員の体調を、非常に良い、良い、普通、悪いなどに分
け、3年間にわたってそれぞれの人の勤務状況を調べ、心臓発作やその他の重
大な疾患に陥ったかどうかを分析しました。
　その結果、健康上何らかの問題があったが休みを取らず仕事に出かける人は、
重篤な疾患が生じる確率が高くなっていました。
　特に、心臓疾患がおこる割合が高く、適度に休養する人の2倍多く発症してい
たそうです。
　この結果は、体調の悪い時には無理して仕事をするなということで、当たり
前のことなのですが、実際はなかなか休みづらいものです。
　経営者の方そして従業員の方も、病気おしてまで仕事をする場合の危険につ
いて、もう一度認識を新たにすべきだとこの著者は強調しています。

　ところで今回の調査は、男性を対象としたものですが、女性従業員の場合で
は女性特有の体調の問題もありますので、女性を対象とした調査も必要である
と思います。
　また、こんな事は常識で、いまさら言われるまでもないとおっしゃる方も多
いと思いますが、健康は自分自身が守るものです。
　皆様、くれぐれも体調の悪い時は、休養を取るようになさってください。

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