● 痴呆の予防:読書と簡単な計算で、脳を活性化


 声を出して本を読んだり、足し算などの簡単な計算を続けたりすることが、
高齢者の痴呆予防に効果があるという話題です。

 これは仙台市と東北大の共同研究で分かったもので、物事を判断する脳の前
頭前野が活性化され、脳機能の老化を防ぐということです。
 研究は、仙台市在住の健康な70歳以上の人143人を対象にしたもので、半年
間〜1年間にわたって、音読や小学校低学年レベルの計算を1日15分間、週5日
行ったそうです。
 次いで、脳機能の働きを調べる検査を行い、学習に参加しなかった高齢者と
比較しました。
 その結果、このような学習をしなかった人では脳機能が低下していたのに対
し、学習を続けた高齢者のほとんどは機能が上昇したいました。
 また、痴呆症の人の表情が豊かになったり、周囲との会話や歩行が可能にな
るなどの効果も確認できたということです。
 今までも、読書や計算が痴呆の改善に有効なことは知られていたそうですが、
今回初めて予防効果も確かめられた訳です。

 ちなみに、このような訓練で活性化されるのは、前頭前野と呼ばれる額のす
ぐ後ろにある脳の一部で、物事の判断、感情や行動を制御する重要な役割を持
つとされています。
 そして、この領域の働きが衰えると、老年性痴呆のきっかけになるとされて
いる重要な組織です。

 このような家庭で出来る簡単な方法により、痴呆症状の進展が抑えられ、痴
呆の予防ができるますので、期待が持てます。

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                       (仏哲学者:アラン)

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