アロマセラピー・オイルが、病原菌を殺菌

アロマセラピー・オイルが、病原菌を殺菌


 アロマセラピーは、その芳香が精神的安らぎを与えて、癒し効果があると人
気です。
ところが今回、単に精神的な癒しだけでなく、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌に対する抗菌作用を有することがわかったというニュースです。

 院内感染の発生がよく新聞などで報道されますが、手術後の患者さんやお年
寄りなど免疫力の低下した人、長期間抗菌薬を飲み続けている人が罹りやすい
もので、日和見(ひよりみ)感染症とも言われています。

 しかし、いったん感染すると治りにくく、腸炎、敗血症、肺炎などをおこし、
高熱、血圧低下、下痢、意識障害、白血球減少、血小板減少、腎機能障害、肝
機能障害など様々な症状が発生します。

 その原因菌であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA= methicillin-resistant
staphylococcus aureus)は、メチシリンなどのペニシリン剤をはじめとして、
β−ラクタム剤、アミノ配糖体剤、マクロライド剤などの多くの薬剤に対し多
剤耐性を示す黄色ブドウ球菌で、いったん感染するとこれらの薬が効かないた
め、治療が難しくなってしまいます。

 しかしMRSAは、感染した後では厄介ですが、感染する前には消毒剤で比較的
簡単に死滅させる事が出来ます。
 例えば、MRSAは鼻孔に常在していますので、鼻に消毒剤をスプレーしたりし
て殺菌できるのですが、消毒剤は刺激性があるために嫌がる人が多く、以前か
ら問題となっていました。

 そこで、マンチェスター大学のPeter Warn博士らが、刺激性がなく、芳香性
のあるアロマセラピーのエセンシャルオイルがMRSAの殺菌に使えるかどうかを
調べました。
 実験では、アロマセラピーに使用される40種のエセンシャルオイルを通常の
石鹸やシャンプーに混ぜ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌など院内感染をおこ
す病原菌10種に対する殺菌効果を調べました。
 その結果、3種のオイルがMRSAや病原大腸菌の発育を抑えるだけでなく、2分
間で死滅させることがわかりました。
 現在この3種を含めて、他のオイルとの組み合せなどを調べているそうです。

 研究者らによると、エセンシャルオイルは刺戟性がないので安心して使う事
が出来、消毒剤の刺激性を嫌う人にも広く受け入れられるとしています。

 現在でも、癒し効果をうたったアロマセラピーの石鹸等が発売されています
が、将来は直接の殺菌効果のあるアロマセラピー製品が身近な消毒法として定
着するかもしれませんね。

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