オメガ3脂肪酸が、大腸がんによる死亡リスクを下げる

<オメガ3脂肪酸が、大腸がんによる死亡リスクを下げる>

日本人の食生活が欧米化したためか、大腸がんにかかる人が大幅に増えています。
ところが、マグロやサケなどの魚に含まれるオメガ3脂肪酸(Omega-3)を沢山摂ると、大腸がんによる死亡リスクが下がる可能性がある事が分かりました。

今までも、DHAEPA、αリノレン酸などのオメガ3脂肪酸が体に良いことは知られていましたが、大腸がんの死亡リスクの低減に有用との事で、魚好きの私は大喜びしています。
これは、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の消化器病学専門誌「ガット(Gut)」に今年7月に発表された最新の研究報告です。

論文タイトル: Preclinical disease and preventive strategies in IBD: perspectives, challenges and opportunities
著者: Joana Torres 他
医学誌名: Gut 2016;65:7 1061-1069 Published Online First: 3 May 2016 doi:10.1136/gutjnl-2016-311785

 研究は米国人17万人以上のデータを基に、大腸がんの発症とオメガ3脂肪酸の摂取との関係を調べました。
このうちの1659人が大腸がんと診断されましたが、オメガ3脂肪酸の摂取量が1日当たり0.1グラム未満の患者に比べて、0.3グラム以上摂取した人では、死亡リスクが41%も低いことが分かりました。
 これらの結果から、オメガ3の大量摂取と死亡リスク低減との間に相関関係が強く示され、「今回の発見が他の研究でも確認できれば、大腸がん患者は、これらの魚の摂取を増やすことで、生存期間を延ばす恩恵を受けられる可能性がある」 と結論されています。