バイアグラに関する話題:2件

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夢の新薬と云われたバイアグラに関する話題を2つお送りします。

1) 女性用バイアグラFDAの承認直前
ワシントンポストによると、米国食品医薬品局(FDA)の諮問委員会が、閉経前女性の性欲減退を回復させる薬剤(女性用バイアグラ)として、フリバンセリンの承認を勧告したそうです。
 なお、FDAは諮問委員会の勧告に従うのが通例なのですが、強制されるものではなく、正式な承認は夏の終わり頃となる予定だということです。
 バイアグラが男性器への血流を増大させることにより効果を発揮するのに対し、フリバンセリン(商品名はAddyiとなる予定)は、脳内化学物質ドパミン、ノルエピネフリンセロトニンのバランスを変化させることにより閉経前女性の性的欲求低下障害(HSDD)を治療するのだそうです。
実際、製造元のスプラウトファーマスーティカルズ社が実施した臨床試験では、平均36歳の女性被験者が同薬を5カ月間服用した結果、プラセボ群に比べ性欲が増大し、苦痛が減少して満足感が向上したとされています。

2) バイアグラは、セックス以外でも有効!
 バイアグラと聞くと、すぐにその方面のクスリといった印象なのですが、実はそれ以外にも、いろいろな疾病にも有効であることがわかってきています。
 Harvard Men’s Health Watchに報告されたバイアグラの知られざる効果をお知らせします。
 ご存知のようにバイアグラは、血管を拡張し、ペニスへの血液量を増加させることで勃起を起こさせるもので、その効果には定評があります。
 さて、この血管に対する作用はペニスへの血液を増やすだけでなく、体全身の臓器の血液流入量が増えることになりますので、さまざまな効果が期待できるわけです。
その期待される効果として、
A)肺高血圧症(pulmonary hypertension):心臓から肺に血液を送る血管(肺動脈)がせまくなって血液がとおりにくくなり、肺動脈の血圧(肺動脈圧)が高くなる病気です。これに対しては、バイアグラが有効であることが以前から知られており、特に新生児肺高血圧の症状改善に有効であるとの報告がなされています(Pediatrics)。
B)高山病: 高地では肺動脈の血圧が高くなりますが、血圧低下により、低酸素状態でも運動能力が回復することがわかっています。
C)レイノー症(Raynaud’s phenomenon): レイノー現象とは血行不良により、手足の指が急速に真っ白になる現象ですが、これに対してもバイアグラやレビトラが有効であることが分かっています。
D)心疾患: 鬱血性心不全(CHF, congestive heart failure)や拡張機能障害(diastolic dysfunction)にバイアグラが有効であることが報告されています。

今後ますます夢の新薬になっていく予感!!