お金持ちと健康

<お金持ちと健康>


金持ちの人は、健康か? 年金暮らしの私にとっては気になるテーマです。

 やっかみ半分で調べてみたところ、以前米国の雑誌フォーブスも同様の問題を取り上げていました。

 フォーブス誌によると、億万長者メモリアル欄("In Memoriam" sections of the annual Forbes Billionaires)に掲載された20人の億万長者の平均年齢は、78歳だったそうです。この20人のお金持ちの内19人は男性で、米国人男性の平均寿命よりも約3.5年長生きしていたということです。

 さて、問題はこの3.5年が長いと考えるか、短いと考えるかです。
 どうもこのフォーブスの記者さんは、3.5年はあまり意味のある数字とは捕えていないようで、億万長者のお金持ちになっても、寿命が普通の人に比べてすごく延びることはなかったと伝えています。

 しかし、3.5年というのは一生の内の5%近くを占めるわけですので、やはりお金持ちの方が、長生きしていると考えるのが妥当のように思えます。

 実際、同じフォーブス誌に掲載されたDan Seligman氏の記事によると、お金持ちの方が様々な医療サービスを受けることができるので、上流階級と貧民層とでは寿命に大きな差があるとされています。

 また、もっと前のフォーブス誌でも、英国の公務員はすべて医療保険やその他の医療サービスを同じように受けられる同じ環境にあるにも拘らず、より高い地位にある人の方がより健康であるとされています。
 そして、上流階級と貧民層の間の健康に関するギャップは、英国、米国両国で広がりつつあるとされているようです。

 しかし、そのようなギャップは、お金持ちであるとかが関係しているのではなく、その人の知性、知能(IQ)、健康に対する知識と強く関係しているのではないかと思います。

 実際、知性やIQと健康に関する論文が、デラウエア大学のLinda Gottfredson女史らにより報告されています。
 それによると、
 1)社会的な地位は、その人のIQや知性と密接な関係がある。
 2)知性は、健康に対する知識能力、疾病の予防に対する知識、と関係する。
 3)知性の高い人は、喫煙するといった健康上のリスクを避けようとする。
等が考えられ、その結果、平均寿命に影響が出るのではないかとされています。

 という事ですので、お金よりも、健康で楽しい長生きを目指す事にします。